2024年8月26日 07:00
友人の多くは既に定年退職しています、そんな友人たちとときどき飲むのですが皆さん口を揃えたように同じことを言います、「定年退職して解ったことだけど毎日行くところがあるって幸せなことだよね」、なるほど私は今までに一度も考えたこともなかったのですが行くところが無くなった人にとっては家にいることが如何に辛いことなのかと考えさせられます。
多くの友人はサラリーマンや公務員です、退職したら悠々自適に暮らせると考えていたのでしょう、ところがいざ退職してみると気力が湧かずにやりたい事も手が付かないのだと言います、だから皆さんシルバー人材センターに登録して仕事を探すのでしょう、そこには経済的な手段よりも行くところが在るという生き甲斐を見い出そうとしているように思います。
そんな話をしていてふと考えたのですが私の事業で幾つか同世代の人に手伝ってほしい事が山ほどあることに気が付きました、例えばオーディオの修理やメンテナンスは今やオーディオメーカーで技術職だった人たちが定年後に会社を立ち上げて細々とやっています。
高度成長期時代は常に技術者不足でオーディオメーカーはどんどん採用していきました、そして今どんどん定年退職していきます、更にはアナログからデジタルに移行し求められる技術分野がガラッと変わっています、つまりそういう高齢技術者が数多く埋もれているのです、また現在は真空管アンプやレコードプレーヤーなどアナログが復活しています、つまり極めてニッチな人材が不可欠なのです。
また隠居後の道楽事の一つに考えている自然農法や園芸事などで専門職人が各種必要になります、そんな専門分野の高齢者と何かできないかとロジカルシンキングしていたら次から次へとどんどんアイデアが出てくるのです、採用する側も善し、される側も善し、そして社会に善し、面白いことがたくさん出来そうな気がしてきました、また一つ老後の愉しみが増えました、「長生きすれば善いことがたくさん待っている」、徳川家康はいい言葉を残してくれました。