このところ梅の話ばかりになってしまうのですが、結局今年は硬い若い青梅から完熟した梅まで計5回に渡り約80kg収穫しました、4回めと5回めだけで40kgで1日おいての収穫となり洗ったり加工したりの処理に2人がかりで2日もかかってしまいました。
完熟梅は生食でも食べられる希少な存在ですが日持ちがせず1日か2日で傷んで食べられなくなってしまいます、その意味で若い青梅のように1週間も放置できません、それでも買うことができない貴重な完熟梅を生食したり加工して長期保存可能にできたことは今後の良い経験となるでしょう。
若い青梅は種が未熟なので塩漬けにしたりピクルスにすると種を取らずに丸ごと食べることができるのでおつまみなどには最適です、また抗酸化や抗菌作用が優れているのでアンチエイジングのサプリになったり糠床のカビ防止などにも有益に使えます、更には若い青梅の梅酒が本当にさっぱりしていて美味いのです。
完熟梅は天然の海塩で漬けると柔らかいまろやかな味の梅漬けができます、買うと1粒100円ほどしますが毎年自家製を造れるのはうれしい限りです、しかも無農薬且つ防腐剤も入っていませんから安心してご飯のおかずに焼酎割に使えます。
梅を使った加工食もいろいろ造りました、梅酒・梅の塩漬け・梅ペースト・梅ジャムにシソを使った練り梅は絶品でした、今後こういったレシピなども研究していきたいと思います、中国では梅は長寿の薬として定着しています、なるほど調べれば調べるほど効能が素晴らしいです、梅で健康に長生き出来たら本当に素晴らしいことだと思います。
昔アクアリウムにはまっていた頃は毎週日曜日になればアクアリウムショップに新しい熱帯魚や水草を求めて通いました、そこで「うん?」と違和感を感じることがあります、それは何かというと大型熱帯魚の生き餌として与えられる小型の金魚やメダカが食べられるのを見て「可哀そう!」と叫ぶ女性の声です。
フナやドジョウは「すごい!」と言って見ているのに何故金魚やメダカだけが可哀そうと言うのか意味不明です、どれも生き餌として養殖されている小魚です、自分が毎日のように食べている畜産された牛や豚と何も変わりません、見た目の姿形だけで感情が左右されるという筋が通らない思考の持ち主の典型的な例だなと思うのです。
さて横道にそれましたが大自然に生活の場を移すと都会では考えられないことが多々あります、先日は本丸で自生している竹藪を整備していて両腕を蚊に22ヶ所も刺されました、蚊は大したことないのですがブユ(ブヨ、ブト)がやばいです、たった1ヶ所ですが2週間腫れて痒みで苦しみ1ヶ月経っても跡が消えません。
でもこれが自然と共に生きるということです、野鳥や綺麗な蝶は来てほしいけどヘビや虫は不要とは言ってられないのです、何故なら植物も動物もこの自然の中で共生しているからです、虫がいなくなれば野鳥も来なくなりヘビがいなくなればネズミが増えるのです、すべてがバランスを取りながら太古の時代から自然を守ってきたのです、自然のバランスが崩れるとしたらそれは人間のエゴで自然を変えようとしたときです。
先のブユもこの環境に綺麗な湧き水が在るという証です、ブユは澄んだ水が無いと繁殖できません、そしてアユやヤマメの餌としても重要です、逆にブユの幼虫は水中でアユやヤマメの排せつ物を分解して水が汚れるのを抑えてくれます、このように自然とはすべての生命体が順に命を互いに繋ぐように仕組まれているのです、そこに人間が割り込んで変えるべきではないのです。
近くに綺麗な湧き水が在るからブユがいるのです、畑に有益なミミズがいるからモグラがいるのです、餌となる果樹があるから野鳥や蝶が集まるのです、自然とはこういうことなのです、その中で人間は自己都合で自然を我が物にするのではなく受け入れてもらえるように振舞う必要があると思うのです。
未来の永住の地である本丸には広い庭園と果樹園があります、この春に果樹園には各種の新しい果樹を20本近く植えました、これらは未来の自給自足のための準備に他なりません、また同様の意味で畑では自然農での放置栽培の実験や準備も行っています。
そしていよいよ敷地に広がる広い庭園の整備を始めます、まず初めに行うのは枯れている樹木や枯れかかっている樹木の伐採や伐根です、オフィスと同様に藤棚があるのですが老木になり花も小さいのでこれもオフィスと同様に伐採します(オフィスの方は完全伐根)、藤棚は錆びた鉄製の枠を撤去して見た目も綺麗なブドウ棚にしたいと思います。
ブドウの苗は3月に定植し既に蔓も伸ばして支柱に絡み始めていますので急ぎ行う必要があります、そこで今回は初の前日に現地のホテルにスタッフと共に前泊して日曜の朝早くから男性陣3人がかりで各種力量勝負の作業を行いました、今回は前準備が足りずにホテル泊ですが次回からは当初の計画通りオフィスの一角を宿泊施設に改造しましたのでそちらで泊まることになるでしょう。
他にも枯れてしまっている樹木や不要な樹木が多数ありますので根元からチェーンソーで伐採します、伐採する樹木は軽く見積もっても大小30本はあると思います、流石に庭が広いと枯れた樹木が目立たないのですが好みの樹木を新たに植える邪魔になりますので早めに処置をしておきたいというのが本音です。
本丸のリノベーション工事と共に果樹園と庭の整備を行い来年の今頃はこの地での生活を始める計画ですが計画通りに進むのでしょうか、オフィスのリノベーションは3度に渡り途中で大幅な追加工事が入り予定よりも半年以上伸びてしまいました、本丸のリノベーションは内装全てを取り壊し一軒丸ごと部屋割りから造り直しです、果たしてどうなることやら。
先週も本丸の梅を収穫しました、今回で3度目の収穫ですが重さにしてこれまでの倍の約20kgを収穫しました、3回分合わせて計40kgほど収穫しましたがこれでも本丸に毎年成る梅の量の20分の1以下です、本格的に徒長枝を剪定して管理したらいったいどれほどの梅が収穫できるのでしょうか。
それはそうと本丸のリノベーションをメインでやっていただく業者さんと時々電話で打ち合わせを行っているのですが、先週末に連絡したついでに梅がたくさん成っており次回は2週間後になるのでその前に落下してしまうと思い「物件に在る梅ですがよかったら自由に収穫して使ってください」と言ったら意外な返事が返ってきたのです。
ちょうど先週大工や電気設備士と現地で打ち合わせしている際に「こんなに大きくていい梅たくさんできているのにもったいないね、良い梅酒造れるよ」という話になり私に収穫していいか聞こうと思っていたところだと言うのです。
収穫できずに自然落果で土に返すくらいならみんなに食べていただいた方が余程有益ですので大歓迎な申し入れです、毎年こうやって時期になったらリノベーションで世話になった業者さんや近所の人に分けてあげたいと思います。
梅で広がる人の輪、どうしようと思っていた梅ですが意外にも有益に活用できそうです、昔から「人が集まるところに幸多し」と言います、こうやって広がる地元の輪ってすごく大事です、田舎暮らしで最も頼りになるのは近所の人たちなのですから、それぞれが持っているものを与え合って生きる、まさに私の理想の人間関係をこの地にも築けそうです。
昨年はオフィスにある休耕畑を利用して実験的にサツマイモを植えて放置栽培してみました、これが意外や上手くいったので今年は本格的に自然農の研究を始めています、オフィスの畑の中に人口畝を意図した自然木の枠で作ったレイズドベッドを設置しジャガイモ・プチトマト・長ナスなどを植えました、また少し肌寒さが残る3月中旬にもかかわらず畑の真ん中にカボチャも4株植えました。
先日ジャガイモの葉が枯れており収穫のサインが発生していました、まさかと思ったのですが何と通常の半分以下の期間で思いのほかたくさんのジャガイモを収穫することができました、いろいろ調べて独学で編み出したレイズドベッドを使った自然農が大成功を収めたのです。
また本丸の畑には時期をずらしてのカボチャ4株に加えて唐辛子4種8株に水ナス4株を植えました、加えて水耕栽培の実験で余っていた10種ほどの種を適当に撒いておきました、自然農は育った野菜から種がこぼれ落ちで翌年自然に芽が吹いてくることを理想としています、その意味で人間が手厚く世話をしては意味が無いのです。
そういう意味では勝手にここに定着する野菜は何かを見極めるヒントになればと考えていろいろな種類の野菜の種を撒いたのです、2週間後の結果はほぼすべての野菜の芽が吹き順調に育っていますが一番定着すると思っていたルッコラが元気がなく意外な結果でした。
ルッコラは元々は野草です、なので一番放置栽培に向くと考えたのですが現在売られているルッコラの種は人工的に改良された野草そのもののルッコラとはだいぶ違っているようです、新芽は全て虫にやられて見るも無残な姿になっていました、まあこれも全てが実験です、いろいろな実験と結果を通してこの本丸の地に最適な自然農を生み出していきたいと思います。