2026年2月 1日 09:00
代表と山歩きをしたときに気になって撮影した一枚。
切ない伝説を持つ日本古来のつる性で数m〜10m以上に達する非常にタフで戦略的な植物です。
根は茎の節々から「気根(きこん)」という付着根を出し岩や樹木壁にガッチリと張り付いて登っていため自立できなくても高い場所へ光を求めて伸びていきます。
成長すると茎は太くなり木質化して「幹」のようになり、樹皮は灰褐色で成木になると縦に割れ目が入ることもあります。
枝やつるを切るとキョウチクトウ科特有の白い乳液が出ますがこれには毒性があります。
葉は対生(左右セットで生える)で形は楕円形、質感は厚く表面に光沢があり、幼い苗の時期は葉脈が白く目立ち成木になると深緑色になり、日当たりの良い場所では冬に紅葉することもあります。
花は直径2cmほどのスクリュー(プロペラ)のような形をした5弁花を咲かせ、咲き始めは純白ですが次第に薄黄色(クリーム色)へと変化していき、ジャスミンに似た非常に甘く強い香りがあり初夏の風に乗って漂ってきます。
花が終わると長さ15〜25cmほどの細長いさや(果実)が2本対になってぶら下がり、秋に熟すと縦に割れ、中から長く白い冠毛(かんもう:いわゆるタンポポのような綿毛)がついた種子が飛び出し風に乗って運ばれます。
「テイカカズラ」という名前は鎌倉時代の歌人藤原定家(ふじわらのていか)に由来し、定家が式子内親王(しきしないしんのう)を深く愛し彼女の死後も忘れられずついに執念で葛(つる)に姿を変えて彼女の墓に絡みついたいう能の演目「定家」の伝説に基づいています。
この「一度絡みついたら離れない」という生態が執念深い愛の象徴として名付けられ、変わった名前に感じましたが「暗く重い」由来です。
テイカカズラは非常に丈夫で日向でも半日陰でも育ちますが、キョウチクトウ科の植物は全草に毒性(アルカロイド)を含むため、剪定などで白い液に触れたらすぐに洗い流すなど注意が必要です。
学名:Trachelospermum asiaticum
分類:キョウチクトウ科テイカカズラ属
開花時期:5〜6月