小型PAスピーカーの実力の程は?-2~ダイヤトーン DS-109
2024年1月22日 08:00
ダイヤトーンのカラオケや店舗向けの業務用スピーカーであるDS-109(1987年発売、ペアで3.4万円)です。
10Cm口径のフルレンジスピーカー1個使いの硬質プラスチック製のフロントバスレフ仕様になっています。
ダイヤトーン DS-109
音質は、アコースティック系やボイス系が綺麗に鳴ってくれますので、ホームシアターのサラウンドスピーカーとしても充分に機能します。
小型ながら低音域もしっかり押し出ていて使いやすいスピーカーの一つです。
ベースやバスドラも、ストレスが無い聞きやすい音でしっかりと鳴ってくれます。
また、DS-109は発売後にマランツ・クラリオン・アルパイン・東芝などへOEM供給により型式だけで10種以上存在し、ロゴだけ違う同じ仕様の業務用スピーカーが世に溢れていました。
それを見て、興味津々での4年遅れのオリジナル品の購入だったわけです。
つまり、小型業務スピーカーの突如台頭してきた隠れた名機なのです。
この陰で同年代に出ながらさっぱり売れなかったのがDS-103V、このDS-103Vもパッシブラジエーターを用いた珍品で一応買ってはみたものの価格の割には音質はDS-109に軍配が上がります。
DS-109は、80年代後半のビンテージスピーカーであるにもかかわらず書斎のデスクトップでのPCオーディオのスピーカーとして復活し現在元気に活躍中です。
流石業務用です、ヘビーデューティな体力は抜群です。
PCオーディオでの周波数レンジは、まさに小型業務用スピーカーには得意とする守備範囲で快音を醸し出してくれます。
それにしても、こういった小型で押し出し感のある音色の業務用スピーカーが少なくなりました。
ダイヤトーン撤退後の業務用小型スピーカーはJVCやケンウッドも頑張っているのですが、市中に見かけるのはBose一色です、何か寂しい思いをしているのは私だけではないでしょう。