2023年10月11日 08:00
「企業を安定的に継続させるためには複数の事業を同時に行え」、これは経営の一つの鉄則のようなもので多くの企業は複数の事業を営むのが基本です。
ここで注意すべき事項があります、それは「自分が理解できない事業には手を出すな」ということです。
事業によっては法的な手続きが必要なものもあります、例えば危険物取扱業者・深夜営業・酒類取扱業者・廃棄物処理業者・飲食店営業などは許認可や取り扱う人には免許が必要な場合があります。
知人などから齎された美味い話を真に受けてこれらの法的手続きが必要な事業を無許可で行い、後で訳も解らないまま検挙されたなどという嘘のような話が実際に多数あります、この場合には「何も知らなかった」では世間は通りません。
また許認可や免許などでなくても失敗事例でよく見受けるのが、経営者自身がよく解らない技術やノウハウを必要とする事業に手を出した場合などです。
こういう場合には必ずその道を良く知っている人を身近に置かなくてはなりません、それが顧問であったりするのですが何れの場合も上手くいっている時は良いのですが何か問題が起こった時に大変な事が起こるのです。
どんな事でも最終責任は経営者が取らなくてはならないからです、顧問はアドバイスできても責任は取れません、そういう意味で身軽な立場が顧問なのです。
ここでいう最悪の状況とは、例えばその商品で購入者に死傷者が出た場合、火災・爆発・故障などにより建物や器物に損壊が生じた場合、毒ガス発生や毒物混入などが発見された場合、食中毒などを起こさせた場合などで何れも重い処罰の対象になります。
そこまでには至らなくても保障やメンテナンスなどの多くの問題に専門的知識が不可欠となります、その時に頼りにしていた顧問が何らかの事情で頼れない状況にあったとしたらどうしますか?
経営者は自身の会社で行うことは全てを自身が理解していることだけにすることが最も肝要なのです、そしてどんな事を行うのも最終責任は経営者がとるということを肝に銘じて、美味しい話しにすぐ乗らないことです、強いリーダーとは「やらない」選択を潔くできる人です。