2023年11月16日 08:00
「いろんなことをやられていますが、本当にやりたいことって何ですか?」
門下生からの唐突なる質問でした、私は明確にこう答えました、「独立起業して以来ビジネスで本当にやりたいことをやってきた割合はゼロだよ、そもそもビジネスとはそういうものだし本当にやりたいことなら道楽でやればいいでしょ?」と。
「やりたいことでビジネスする」、最近の起業家の思考とはこういうものなのでしょうか?
私の時代は起業というのは一つの大きな人生を賭けたチャレンジです、「やりたいこと」ではなく「有益な事業を興してどれほどの収益をあげて、どれほどの企業に成長させることができるのか」という自身との戦いなのです、それに勝利した者だけが企業を成長させ成功を勝ち取るのだと思います。
特に1円で起業できる時代になり誰もが簡単に起業できるようになりました、きっとそんな時代の経営者の起業は人生チャレンジの目的ではなく「やりたいことでマイペースに稼げる」という生活手段として考えているのではないかと思うのです。
だから誰にも簡単にできるようなことを「事業」だと思い込んでいるのです、「事業」とは自社オリジナル文化の構築で「その企業独自の事業で最低でも年間1億円の収益を出せなければ事業法人とは言えない」、これが私の時代の一つの事業法人と呼べる起業家の基準です。
ビジネスとは直訳すれば「商売」であり商品や商材を売る行為です、そこに「やりたいこと」は無関係であり必要なのは「収益」です。
「やりたくないことをやれ」と言っているのではありません、これは誰しも生活の為でも継続できませんから言わずもがです、私が言うのは「自分で稼げることを先ずはやるべきだ」ということです。
そして本当に楽しんでやりたいことは道楽としてやることです、生業との精神的バランスを取るためにも必要だと思います。
私はこれを「道楽ビジネス」と呼んでおり、起業以来常に同時並行して各種のことを楽しんでやってきています。
「道楽ビジネス」は実に楽しいです、赤字が続いて資金が無いときには何時でも停止できますし何よりもプレッシャーもストレスもそこには何も無いのですから、そして忘れたころに突然収益化することもあるのです。