2023年10月 4日 08:00
世の中が不景気状況でも増収増益を成し遂げる中小企業は少なくありません、それらの勝ち組企業の内容を見ると「決して厳しさを分かち合わない」という強い経営者の意志が感じられます。
企業とは経営者や幹部の心の状況が表面に出てきます、企業とは法人つまり「法の下(もと)での人」ですから当然に人格があるわけです。
ここで「厳しさを分かち合わない」というのは何を言いたいのかですが、それは他者を頼らないということです。
だいたい苦しくなると人は安易に他者を頼ろうとします、例えば単純な思い付きでの業務提携やコラボレーションなどです。
これらは悪いとは言いません、余裕有る状況であればある意味の刺激や本当のパートナーを得るチャンスもあります。
しかしよく考えてみてください、状況が苦しいときにこういうものに安易に飛びつく企業とはどういう企業なのでしょうか、みんな苦しい状況を脱したいし何か得るものが欲しい企業ばかりです。
余裕ある企業はそういうところにエネルギーを費やさずに自社内での開発や改革に取り組んでいます、苦しい状況の企業同士が結びついて良く変るのでしょうか?
私の経験上ではこのような企業同士のコラボレーションは更に双方の状況が悪化する可能性のほうが高いと言えます、その理由は簡単で相互に自社利益を優先するからに他なりません。
もし悪い状況で組むなら余裕有る元気な企業とです、簡単にはいきませんが他者にない武器を持っていればそう難しいことではありません。
そして本当にすばやく状況打破する企業は単独での企業改革を行える強い経営者が率いる企業です、悪い状況の企業同士がどのような形であれ組んでも経営者の傷の舐めあいが関の山でしょう。
苦しいときほど孤独に耐える強い精神力が不可欠です、経営者はどんなに状況が苦しくても他者の前で愚痴や弱音を言ったら終わりです。
「武士は食わねど高楊枝」とはよく言ったものです、安易に稚拙な方法に走らないという冷静さを持ち続けることです。