2023年9月20日 08:00
どの企業にも何でも器用にこなす人がいます、発想が豊かでいろいろな事を知っていて話も上手く周囲からも好かれます。
企画・営業・コンサルティングにマネジメントと何をやらせてもそれなりの結果を出します、こういう人を俗に「マルチプレーヤー」もしくは「ゼネラリスト」などと呼びます。
しかし事業推進上で大問題が発生したり企業そのものが破綻するというような危機的状況のとき、彼らは一切の能力を発揮できない場合が多々見受けられるのも面白いポイントです。
いざという時に頼りになるのは実は器用に何でもこなす「マルチプレーヤー」や「ゼネラリスト」ではありません、絶対的な手法や技術と勘を持っていて限られた分野に関しての経験は人一倍という職人的な専門家です。
一旦取り組めば他の誰をも入り込む余地さえ与えない、完璧な問題解決能力を有する彼らは「スペシャリスト」と呼ばれます。
「マルチプレーヤー」や「ゼネラリスト」は平和な時であればスターです、しかしいざという時には何の役にもたたないのです、そしてその分野に絶対的な力を発揮する「スペシャリスト」が不可欠なのです。
器用な「マルチプレーヤー」や「ゼネラリスト」は何処にも沢山居ます、しかし「スペシャリスト」はそう多くは存在しない貴重な人材です。
絶対的かつ圧倒的な問題解決能力を持つ「スペシャリスト」を得ることができるかどうか、それが経営者の真の実力が試される瞬間でもあるのです。
「スペシャリスト」は自分を完全に理解し正確に評価できない人の下では絶対に仕事をしません、その結果どうなるのかをよく解っているからです、ビジネスでは「人間関係や信頼関係、つまり人徳が何よりも重要だ」と言うのはこういうことです。
人間誰しも万能ではありません、強い絶対的なブレインが何人存在するかがその人としての人徳であり真の実力でもあります、もっとも「ゼネラリスト」でありながらも特定の分野においては「スペシャリスト」という人はダントツの経営能力を発揮する人でもあります。