2023年9月15日 08:00
切羽詰まった人から相談を受けるとき、その人の器量が見事に浮き彫りにされます、人の上に立つ者とは切羽詰った人が「会いたい」と言ってきた場合に何をまず考えなければならないでしょうか。
経験上そういう場合の相談者は、「具体的な収穫を会うことによって確実に獲得したいと思っている」と考えてあげることが相談される者の責任というものです。
相談する方は具体的な欲求があるのです、例えば仕事の紹介、経済的なこと、起業の方法など欲しいものは決して「アドバイス」など曖昧なことではありません。
もしも他者の相談に対して具体的な収穫を与えることができないのであれば会わないことです、そして「気楽に相談できる人」という「良い人」を常日頃から演じないことです。
「嫌われたくないから」、「良い人に思われたいから」などという下心で会って、話を聞いてあげただけで帰すようであればリーダーというよりも人間として失格です、間違いなく周囲から「いざというとき背中を向ける冷たい人」だと思われるでしょう。
また、「答えは自分の中にある、それを引き出すのが私」という考えの人は他者の相談に乗るべき人ではありません、ましてそれを生業にするなどもっての外です。
「答えは自分の中にある」、これはセミナーなどでの不特定多数の人に対しての言葉です、決してマンツーマンでの相談の答えにはなりません。
このような考えの人は常に自分を安全な場所に置いておいて相談者の決定に対しては責任を取らないという、結局は器が小さい「偽善者」なのです。
切羽詰った相談には覚悟をもって具体策で答えることが肝要です、例えば仕事を用意する、お金を貸してあげる、無料で支援するなどです。
「強い」リーダーとは、相談者の状況を瞬間的に察してあげて自分の立場など自己都合を排除して相談者に具体的な収穫を与えることです。
どんなアドバイスをしようが結果が全てです、人間とはいざというときに本当の器量が表面化するものです。
もっとも相談する方も見た目や平時の姿を信じるのではなく、本質的な人間性を冷静に判断し本当に徳のある適切な人に相談することが肝要だと思います。