2023年8月10日 08:00
人は本当に辛いとき、苦しいとき、歓喜極まるとき、重圧から解放されたときには思わず大粒の涙が溢れてきます、声も出ない、泣くでもない、大量の涙が自然に溢れ出して止まらなくなるのです。
ビジネスの世界でも逃げ出したくなるような局面は多々あります、失態やミスを問い詰められることもあります、すがる気持ちで状況を真剣に訴えるときもあります。
でも、そんな時は目を見開いて話しを真剣に聞こうとするので自然に目が赤くなり涙がこぼれることはあっても声を出して泣くことはありません、脳は会話することに集中するからです。
お願い事をしなくてはいけないときはどんな人にもあります、でも辛い気持や助けてほしいことを訴えようと泣き真似をする人が意外と多いのには正直びっくりします。
子供なら解ります、これは誰もが経験している事でしょうから、つまり大人の泣き真似は最悪の「稚拙な行為」であり脳がまだ未熟だという証拠です。
男性は鼻をすする音を発し、女性はハンカチで涙を拭う仕草をします、でも涙は出ていません。
これは相手に理解を求めたり許しを請う無意識の行動心理の一つです、だからその心には本当の苦しみや辛さ、歓喜や解放感ではなく、依存する気持ちからくる稚拙なアピールに過ぎないのです。
これをやるくらいならお願いごとを真摯に話した方が結果的には上手くいきます、歳を重ね酸いも甘いも経験してきている者は修羅場・正念場・土壇場を何度となく経験し、人の善し悪しの行為を何度となく見てきています、ですから人はどんな時にどんな仕草や表情をするのかをよく解っています。
相手の同情心や正義感を擽り訴える人は必ず自己利益を優先している人です、ちょっとした仕草は心の中が丸見えになる無防備な瞬間でもあるのです。
対して、悔しい思いやこれまでの辛い過去、心が解放されたときの大粒の涙は本物の涙、人の心を動かすのに足りて尚余りがあります。
ビジネスにおいて自立した大人ではない稚拙な行為、何をやらせても上手くやれる人ではありません、当然のこと未来を託する後継者には成りえない人だと言えるでしょう。