2023年7月31日 08:00
「何故、報告や相談も無く契約事項なのに勝手な行動をするのか?」という問いに対して、「社長が忙しすぎるので自分でできる事をやろうとしました」と答えた社員がいました。
上記の社員の発想は全く逆です、結果的に余計な事に気を回さなくてはならなくなるので社長も担当者も常に忙しくなるのです。
これは、どうしてでしょうか?
答えは単純です、トラブルなく業務が進展すれば確かにお互いに楽でしょう。
しかし殆どの場合はそうではありません、何故なら担当社員の考える思考範囲と経営者の考える思考範囲が全く違うからです。
取引先一つ取っても時期や戦略などその時点で最良の方法をとる必要が有ります、それは日々刻々と変化します。
更に他社との優先順位、双方の企業状況などを考えずに進めた場合は必ず最後に社長決裁でひっくり返ることになります。
せっかく契約したのに取引条件の変更の交渉になります、これでは更に面倒なことになり社長も担当社員も多くの時間を費やしてしまうでしょう。
上記は取引先のみの事項です、これに仕入れ時期・個数・金額交渉・販売時期など様々な事項をキャッシュフローとの兼ね合いで勘案し、最終的に最も良い方法と時期が結果として出てきます。
そして会社のプロジェクトは一つではなく複数件併走しています、これら全てのバランスから結論が出るものです。
担当者は自分の業務範囲でしか物事を考えていません、したがって個別の最良は企業全体から見ると最悪かもしれないのです、その全てを掌握しているのが経営者という立場です。
結論を出す前に、行動を起こす前に、振り出しに戻らなくするためには段階段階でのタイムリーな報・連・相を行うことが最も社長が楽になる方法なのです。
報・連・相はメールで1ラインでも済みます、要は事業とは行動の発想そのものが重要なのです。