2023年7月25日 08:00
何時の時代も世の仕組みが変わると多くの便乗ビジネスが派生します、今も巷ではSNSを集客などに活用すべきとうたったセミナーが雨後のタケノコのように次から次へと生まれては消えて行きます。
SNSは、2011年夏あたりから急拡大し2017年夏ごろから陰りが見え始めています。
これと似た現象は過去多く存在しています。
バブル経済崩壊後から急増した「異業種交流会」があります、一時期は参加しないと恐怖感が起きるほどの熱狂ぶりでマスコミもまたそれを助長しました。
しかし、当時幾つかの「異業種交流会」に参加してみて解ったことは、「みんなが同じニーズ」であるという点です。
つまりは参加者のほとんどが自分のビジネスに有利になる情報や出会いを求める需要側であり、供給側はほとんど参加していないのです。
考えてみても解ります、ビジネスが上手くいっている会社は何処の何者か解らない出会いによるリスクが伴うビジネスを行う必要性もないのです。
ビジネスが上手くいっている参加者の多くは、数回の参加で意味の無いことに気付きその後参加をしないのです。
変わって信頼できる関係者だけの少人数制のクラブ的親睦会、もしくは同業者だけのビジネスマッチングを主としたイベントが密かに行われるようになりました。
これらの会は招待でしか参加することはできず、相互に需給と供給の恩恵を受けることができます。
私も有用性を見極めるためにSNSに参加していたのですが、会ったこともない友達をどんどん増やしている人が多いのには驚かされます、そしてそういう人の多くは需要側であることも先の異業種交流会と同様です。
バブル崩壊後の異業種交流会と同様に、時間とコストを使った割にほとんどの人が利益にならない仕組みなのです。
そしてSNSのもっともリスキーな事、それは個人情報を自ら垂れ流し他人の情報を勝手にバラ捲ける機能です、妙な方向に行かないことだけを祈るばかりです。
ちなみにアメリカでは既にSNSによる殺傷事件や訴訟が毎日のように起きています、さて問題が起きたときにそれを助長したSNS活用セミナー講師やコンサルタントは自分には何も責任が無いと果たして言えるのでしょうか?
対して、ここにきての幾つかのリアルな超ローカライズ作戦、過去の例を見ると真の相互信頼での会員だけに絞られてきており賢い生き残り作戦と言えます。
そしてメディアを使った情報スプレーのSNSから、超ローカルでの密度の濃い繋がりを求める「村社会」の時代が到来すると予測しています。
ビジネスは基本的にリアルでの信頼関係で決まります、幾らSNSで仲間を増やしてもリアルで会った後にどれほど信頼関係を構築できるかは疑問です、結局のところ最後はリアルな人間関係次第ということです。