2023年7月26日 08:00
パラサイトビジネスという言葉があります、言葉のイメージとは裏腹に企業経営においては一つの成功法則でもあるのです。
例えばベンチャー企業などが大規模な事業を興す際に、大手企業の傘下となり利益分配を担保に大きな資金力や営業力を有効に活用するなどの際に使われる手法です。
このような大規模事業などの際に使われるパラサイトは、良い事例として一考の価値が有りますが世の中にはちょっとちゃっかりすぎるのではないかというパラサイトビジネスも存在します。
その代表例が「パラサイトコンサルタント」です、この言葉は状況にぴったりくる言葉かと思います。
コンサルタントとは本来の意味は、「企業経営において経営力向上などを目的とし経営者と共に経営改善を行う顧問」というものです。
ところが、昨今では経営には無関係な事項にまでコンサルタントという名称を使いビジネスを行う人も多々見られるようになってきました。
これらの人の多くは経営経験も少なく、どちらかというと事業活性化や集客のアイデアを出すだけのようなサービスを展開しています。
自分には当然手に負えない事項も多々出てきます、そこでその際に本来の経営コンサルタントを紹介するという名目でクライアントを受け継いでもらうわけです。
ここまでは、どの業界にもよくあるビジネスリレーションという一種の提携なので問題はありません。
私があえて「パラサイトコンサルタント」と呼ぶ人はその後の行動にあるのです、その他者にバトンタッチした元クライアントが事業を構築し成功した際に、「自分が育てたクライアント」というイメージを作り上げてサイトやメルマガなどで成功実績として取り上げるのです。
自身は紹介だけで何もせずに、結果が出れば自身の手柄にして更なる集客に利用するのですからちゃっかりし過ぎと思わざるを得ないのです。
手に負えないクライアントとは本来はクレームや返金の対象になります、それが他者を紹介して成功すればクレームや返金騒ぎになるどころか「良い人を紹介してくれた」と感謝されます。
そして今度はそれを自身の成功実績として更なる集客に利用する、ただどこかの時点で必ずクライアントは冷静に考え「何かがおかしい」と思うようになります。
でも、こういうちゃっかりスキームを考えるような人はその時にはまた別の回避策を考えることでしょう。
何れにしても、直接間接に他者を自分の利益目的で利用するような行為は必ずどこかで周知の沙汰となり大きなツケが回ってきます。
ビジネスは、自身のできる事だけを汗水たらして行ようにしたいものです。
世間は自分が考えている以上に狭いです、全世界の人と居ながらにして繋がることができる時代なのですから。