2022年10月22日 08:00
近年では様々な障害に対して「ブロック」という言葉が使われます、お金に対する抵抗感を示す「マネーブロック」などもその一つです。
この「ブロック」という言葉ですが、起源は「メンタルブロック」から派生した精神科で使われる言葉です。
ちなみに「マネーブロック」と言って通じるのは日本人だけです、お金に対する精神的な抵抗感を言うなら「メンタルブロック・オブ・マネー」と言うべきでしょう。
この「ブロック」を解除するという精神科医でもない人が近年たくさん出てきました、そしてそれをビジネスとして生業にしている人もいます。
いろんな人がいて別に良いのですが、バブル経済期頃に何処にでもいた「幸せですか?」と皆に声を掛けていた人達と同種で、その人達はどう見ても幸せそうじゃないのと同じように思えてしまうのです。
本当に幸せな人は他者に「幸せですか?」とは聞きません、その意味も必要も無いからです、そういう観点で人の振舞いを見るとその人の裏に潜伏している本質を垣間見ることができます。
「マネーブロック」ということに関して言えば、有り余るほどの自由に使えるお金が有れば済むことです、では何故お金を使うことに対して神経質になるのでしょうか?
その答えは「お金を意識せざるを得ない経済状況」だからです、そしてそれを解除してあげるという人もまた同じ状況を経験してきて今も尚同じ状況にいるから同じ状況の人を看過できないからに他なりません。
自分に無関係の事象には人は関心を持ちません、そういう視点でいろんな生業の人の裏に在る本質を見極めるようにすると、他者に対してどのように振舞うのが自身に有益な人を寄せることができるのかという術も見えてきます。
思うに「お金のメンタルブロック」は正常なる人が持つ心理状況であり、それを理由も無く解除すべきではないと思うのです。
もっともお金が有るのに使うべきところに使わないという人は「お金のメンタルブロック」という問題ではなく、その人の価値観を見極めるある種の偏見がそうさせているのであり別の問題です。
正常なる「お金のメンタルブロック」を無理に解除した結果どのようになってしまうでしょうか、医師免許や心理カウンセラーの資格も無い「ブロックバスター」の皆さんはその結果における責任を取れるのでしょうか?
孔子は、「自身で責任が取れない事を言うな、行うな」と説いています、またこれを平然と行う人を「稚拙な行為である」とも説いています。