2022年8月 6日 08:00
ジェットコースターにお化け屋敷、人は何故恐怖感を欲しがるのでしょうか?
そして何故、一度大泣きするほどの恐怖感を味わったのにまた何度も同じことを行うのでしょうか?
怖いと解っていながらそれを好んで行う動物は人間以外にはありません、他の動物はみな一度でも危険な目に合うと二度とそれを行うことはありません、人間が持つ恐怖感を得ても何度も同じ事を繰り返す本質とは何でしょうか?
人間はついこの間まで常に危険と隣り合わせでした、夜になれば肉食動物などに襲われる危険があります、また食料を確保するにも狩を行い山や海に入って危険を犯してまでも生きるために獲物をとっていました。
こういう危険な状況のときはノルアドレナリンが大量に放出され運動能力を高めています、これはいわゆる生存本能です。
それが文明の発達により危険を冒す必要も危険そのものも少なくなってきました、つまりノルアドレナリンが放出する状況そのものが少なくなったわけです。
平和な状況では脳内ホルモンのバランスが乱れてきます、結果ノルアドレナリンの分泌を調整するセロトニンの分泌も正常でなくなり鬱状態になります、また快楽ホルモンであるドーパミンの分泌も当然正常ではなくなるのです。
結果、何もかもつまらないと感じただ生きているだけというような感覚に陥ってくるのです。
その状態を自ら正常化させるため、危険状況が無くなった現代の人間は「恐怖」や「危険」を無意識に欲しがるのではないでしょうか?
そして、涙を流す・泣く・叫ぶという行為により思いっきりノルアドレナリンが放出されます、その一連の行為が終わった後の安心感からセロトニン、そして次に快楽ホルモンであるドーパミンが大量に放出されるのです。
この恐怖から快感へのギャップにより気持ち良いと感じるため、結果何度も行うという欲求に変わります、これが人間が恐怖感を欲しがる本質ではないでしょうか。
男女に関わらず社会に出ている人は、ある意味仕事を通して常にリスクと向き合うことが多く存在します。
「失敗したらどうしよう」とか「クライアントに怒られるな」とか、こういう状況でノルアドレナリンが大量放出されています。
つまり、平均的に見るとこういったリスクに直面していない人のほうが「怖いもの好き」と言えます、リスクの無い人はノルアドレナリンが放出される状況が少ないのかもしれません。
また突然ヒステリックになる人は日常的にノルアドレナリンの放出が少ないのだそうです、どうも人間が平和に暮らすためには常に適度なリスクや不安が必要なようです。