2022年8月 1日 08:00
数年前、「一人の人生15万円!」という文字が飛び込んできました。
よく見ている工学系のネット新聞の一面で、思わず記事を保存してしまいました。
この記事は、起きているときは自分目線の画像を30秒に一枚のデジタル情報として取り込み、音声は全てデジタル録音し、貰った手紙や領収書などの紙媒体も全てこれをエンコードしパソコンに保存するというものです。
その結果、蓄積に必要な容量を人生80年として換算したら3テラバイトであったといいます。
これを、当時のパソコンと増設ハードディスクの価格で計算したら15万円だったという内容でした。
確かに聞き違いやそのときの感情によって人の話を正当に解釈出来なかったり、そういうものを後から確認するのには便利かもしれません。
でも、人生って私はあくまでも一方通行で良いと思っています。
そのときの「瞬間」の連続によって次の展開が決まってくるもので、後から確認して軌道修正するものではないと考えます。
後悔するのも重要な人生の一コマ、それによって人間とは学習して成長するのだから。
これが商品化するようなことになれば、まさにその瞬間を大切にしない人や責任を逃れる人が世に溢れかえると思います。
その瞬間は一度しかない、だからその瞬間に全力を出し切れると思うのです。
人間とは、瞬間瞬間に起こる情報から保存するものと捨てるものを脳が瞬時に判断しています。
つまり、自分に不都合な情報はその瞬間にシャットアウトしているのです、だから人間として矛盾に苦しむことはなく正常に過ごしていけるのです。
それを無くしてしまったらどうなるか、人が人として生きていけなくなるということなのかもしれません。