2022年7月 5日 08:00
メーカと販売会社とか企画会社と開発会社とか、お互いの弱いところを補完する意味で多くの企業は異業種企業と資本提携や事業提携などを行うことがあります。
これらの企業を紹介するのが商社や銀行などでそのきっかけも様々です。
他方で、新聞記事やホームページを見て突然紹介話を持ってアクセスしてくる人がいます。
話を聞くと相手先は事業提携できそうな企業であったりします。
それで話はスムースに進むのですが、いよいよ契約締結というところで相手先との間で話しが食い違っていることに気付きます。
原因はその仲介者がこちらと相手に対してそれぞれに都合良く話をしており、両社が話しをしてみると条件などがそれまでの話とまったく違うことに驚かされるのです。
仲介者も悪びれもせず何とか纏めようと必死になって両社を説得し始めます、結果的にその仲介者を交えての3者間契約では両社が納得できず仲介者に両社から若干の紹介料を支払って2社間契約でということに落ち着くということになります。
こういう仲介者は元商社やメーカーに勤めていた人であり、何らかの事情により退社した人が殆どで話しが上手いしスピーディに自分のシナリオ通りに事を進めます。
ネットワークも豊富で能力的には言う事なしです、しかし両社にとっては迷惑な存在である場合が多いのも確かです。
結局どこに問題があるかというと、その人のビジネスセンスを含めた人間性に問題が有るのです。
結果的に紹介者は両社を何とか結びつけ紹介料やマージンを獲得する思惑であったはずが、それらを全て排除され一時金で納得させられてしまいます。
紹介者もビジネスがゼロになるよりも、一時金であっても報酬を受け取れるので納得できるしその後も障害となることはありません。
本来であれば両社が罠に掛かった感じですが結果善しの場合が多く、こういう人をあえて排除する必要もありませんし歓迎すべき人なのかもしれません。
こういう仲介者を私は「ブリッジマン」と呼んでいます、「ブリッジマン」とは両社を引き合わせるだけで実は自分はあまり得しない人なのです、こういう人を世間ではブローカーと呼んでいます。
「ブリッジマン」と上手く付き合えれば、本来ならトラブルの種も善いビジネスの糧となることが多々あるのです。