2022年11月10日 00:00
旧友の多くは既に定年退職しています、そんな旧友たちとときどき飲むのですが口を揃えたように同じことを言います。
「定年退職して解ったことだけど毎日行くところがあるって幸せなことなんだよ」、なるほど私は今までに一度も考えたこともなかったのですが行くところが無くなった人にとっては家にいることが如何に辛いことなのかと考えさせられます。
多くの旧友はサラリーマンや公務員です、退職したら悠々自適に暮らせると考えていたのでしょう、ところがいざ退職してみると気力が湧かずにやりたい事も手が付かないのだと言います、だから皆さんシルバー人材センターに登録してどんな仕事でもしたいと思うのでしょう、そこには経済的な手段よりも行くところがあるという生き甲斐を見い出そうとしているように思います。
そんな話をしていてふと考えたのですが私の事業で幾つか同世代の人に手伝ってほしい事が山ほど在ることに気が付きました、例えばオーディオの修理やメンテナンスは今やオーディオメーカーで技術職だった人たちが定年後に会社を立ち上げて細々とやっています。
高度成長期時代は常に技術者不足でオーディオメーカーはどんどん採用していきました、そして今どんどん定年退職していきます、更にはアナログからデジタルに移行し求められる技術分野がガラッと変わっています、つまりそういう高齢技術者が数多く埋もれているのです、また現在は真空管アンプやレコードプレーヤーなどアナログが復活しています、つまり極めてニッチな人材が不可欠なのです。
そんな専門分野の高齢技術者と何かできないかとロジカルシンキングしていたら次から次へとどんどんアイデアが出てくるのです、採用する側も善し、される側も善し、そして社会に善し、面白いことがたくさん出来そうな気がしてきました。
また老後の愉しみが増えました、「長生きすれば善いことが待っている」、徳川家康はいい言葉を残してくれました。