2021年12月10日 00:00
歳を取るのは早いもので50歳を超えたらあっという間に還暦を迎えます、中国のある学問に還暦までの60年を第一人生とし還暦後の60年を第二人生だとしていて第一人生と同じ運勢リズムで第二人生が推移するという説があります。
これが本当であれば私の今後30年は何の不安もない平和な人生と思えるのですが是非同じリズムで推移することが本当であってほしいと思うばかりです、ところで第一人生の60年を振り返ってみて初期の頃の楽しい思い出として記憶に残っていることがあります。
それは小学5年の頃にふと天から降りてきて結成した「ちびっこギャング」的な組織のことです、親父の配置転換で引っ越すまでの1年半続いた人生初のビジネス組織の組成でした、きっかけは極めて簡単な理由でした、本やビール瓶がお金に替わるということを知ったからです。
そこで近所の遊び仲間を数人集めて日曜になれば町内をリヤカーで回りビール瓶や一升瓶、廃棄するマンガ本や写真集や絵画集などを集めては酒屋と古本屋に売っては皆でアイスクリームやラーメンなどを食べて残ったお金は山分けしてそれぞれに好きな物を買っていました。
少ない日でも半日ほどの巡回で1000円以上、今のお金の価値に換算すると菓子代で計算しても2万円ほどになります、当時の子供にしたら大金でした、今でもよく覚えています、ビール瓶が1本5円、一升瓶が10円、マンガ単行本は意外と高くて1冊10円ほど、自然や絵画の写真集は50円以上と高値で引き取ってもらえました、マンガの単行本は当時貸本屋が主流でその貸本屋の1日の貸本代が10円、当時のマンガ本は結構高価なものだったのです。
面白い事にすれ違う多くの大人に「ご苦労さん」と言われたことです、軒先に置いてある瓶や本を黙って持っていくのに「これって良い事なの?」って逆に驚きもしたくらいです、今その状況を考えると5~6人の子供がリヤカーで瓶や本を回収して回る光景、もしかして何かの目的の為のボランティア活動だろうと大人の目には映ったのかもしれません。
その証拠に酒屋も古本屋も疑うどころかニコニコして換金してくれ、時には豆菓子や飴をもらったこともありました、だいぶ後で知ったのですが当時の酒屋は5円で引き取ったビール瓶をメーカに10円で換金してもらえたのだといいます、なるほど経済の奥は深いと思った次第です。
話変わって28歳での法人設立はもしかしてこの子供の頃の記憶によるものかもしれないと自分ながらに推測しています、あれを一人で行うのは無理です、リヤカー1台分の瓶と本の重さは半端ではありません、でも皆の力を合わせれば簡単に動きます、そして複数人で行うから誰も怪しまないで協力してくれる、これが最も不思議な現象ですが事実なのです。
記憶って無意識の領域にしっかり染み込んでいていざという時に表面化するようです、あの頃の「ちびっこギャング」組織は今になって考えればきっと大きな意味が有ったのかもしれません、そして第二人生が第一人生と同じリズムで来るなら何ともこの先が楽しみでなりません。
今は起業したての若き経営者たちも10年経てばベテラン経営者です、そして経済循環をみんなで起こしたらいったいどんな状況になるのでしょうか、これは解る人だけに解れば良いことなのかもしれません、少なくても私には既に未来のビジョンがクッキリと見えているのです。
既得権や先駆者利徳というのは初期の頃に一緒に苦労した人だけに齎されるのです、天からの「不労所得」という大きな恩恵が得られるのは初期から継続して共に歩んだ人だけの特権です、今現在私や私の周りにいる若き経営者たちを総括して「よちよち歩きの経営者を集めて何ができるんだ?」と冷ややかな目で様子見している人もいるかもしれません。
でも10年後の姿を見てその時に仲間に加わわろうとしたところで恩恵など何もないです、否加わることすらできないかもしれません、それが人の情の常というものです、人間関係という難しさでもあり、その人の価値観による判断基準は未来でしか測ることができません。
何時の時代も正確に10年後を見られるか、それとも単純に来た話しに疑いも無く信じて乗るか、成功者になれる人とはこのどちらかです、自分だけは安全な場所を確保しておき都合の良い時だけ近寄ってくる、こういう人は生涯に渡り成功するはずもありません、これもまた多くの事例に見て例外は無いのです。
数十億規模の事業を幾つも立ち上げ成功に導いてきました、その私が始めることは予想外の大当たりはあっても外れたことは一度もありません、それもまた事実であり例外は無いのです、そしてまた歴史は繰り返します、成功の根拠を問われれば過去の多くの実績と事実だけで充分ではないでしょうか。