2024年9月 6日 11:00
鶏卵=タマゴは卵白と卵黄に分けられ、それぞれ特徴的な栄養素が含まれています。
ほんの少し前までは卵黄は高コレステロール食材として成人病対策では「食さない方が良い」とまで言われてきました、しかし近年の研究で鶏卵は素晴らしい食材であることが解ってきました。
卵黄の成分はたんぱく質15%、脂肪分30%でこのうち60%が中性脂肪で、30%がリン脂質、10%がコレステロールです。
したがってこの脂肪分である栄養素だけを取りあげ、特に高脂血症の人には鶏卵はタブーと言われてきたのです。
しかし、リン脂質は脳細胞や神経細胞の重要な構成物質であり、これが不足すると記憶障害や老化現象を起こしてしまいます。
また、卵黄に含まれるコレステロールは中性脂肪を減少させる作用のある不飽和脂肪酸であり、成人の場合1日に2個程度であればそれほど中性脂肪値が上がらないことも判ってきました。
むしろ、頭脳労働者には積極的に取ってほしい食材と言えます。
また、卵黄を使用した調味料であるマヨネーズは理想的な食品であり、量さえ気をつければレシチン+不飽和脂肪酸の作用で血中コレステロールの上昇を抑える働きがあります。
卵白は、たんぱく質の含有量を示すプロテインスコアの基準となっている食材で、当然のことプロテインスコアは100という高タンパク質です。
「たんぱく質」を漢字で書くと「蛋白質」であり、「蛋白」とはもともとの「卵白」のことであることはあまり知られていません。
卵白のたんぱく質の成分はオボアルブミン、コンアルブミン、オボムコイド、オボグロブリンG1などから構成され、特にオボグロブリンG1には高滅菌作用があることが近年解明されました。
玉子を割って、そのまま置いておいてもなかなか腐らないのは、この成分の作用によるものです。
このオボグロブリンG1は俗名「リゾチーム」と呼ばれ、細菌類の細胞膜を破壊し滅菌することをペニシリンの発見者であるフレミングが突き止めました。
卵白は、高たんぱく質で筋力維持や老化防止に役立つだけでなく、サラダなどと一緒に食すれば雑菌などを滅菌してくれる作用があるので、積極的に取りたい食材なのです。
どうですか?
鶏卵一つで、多くの身体に良い成分を摂取できるのです、鶏卵をもっと見直してみては如何でしょうか?
特に野菜との相性は、栄養素学的に抜群です!
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