2024年9月16日 11:00
野菜に含まれる最も大きな成分は「食物繊維」で、水溶性と非水溶性の2種があり、水溶性は血液をさらさらにしてコレステロールを調整し、非水溶性はいわゆるファイバーで整腸作用があります。
今回は、日本では古くから栽培されてきた「ナス」です。
「ナス」は、トマトの原種でありインド原産のナス科の代表です。
1年性もしくは越年性草本で日本では奈良時代から栽培が始まり、江戸時代には最も需要が高かった野菜です。
夏野菜の代表である「ナス」は、植え付け時期をずらせば秋にも収穫でき、秋ナスは漬物にして身体を冷やす成分を抜き、野菜の無い冬に食するのに重宝されました。
ただ、大変身体を冷やす効果があり夏にはぴったりなのですが、秋からは逆効果となり女性の天敵である冷え性を考慮し「秋ナスは嫁に食わすな」の格言まで生まれました。
そこで、考えられた食し方は煮物や焼きナスです、特に生姜と一緒に食することで身体を温める方に作用します。
昔はナスの漬物を冬に塩抜きして、生姜と一緒に煮物として食し身体を温めるように工夫したようです。
「ナス」の成分はこれと言って特筆するべきものは無いのですが、強いて言えばビタミンCとビタミンFです。
これらは、実は冬には良い効果をもたらします、それは風邪の予防と高血圧や血栓症など動脈硬化の予防です、つまりは冬に起きやすい病気の予防には最適で、漬物として冬に食べ
るのは実は理にかなっているのですね。
更には、ナスの表皮の色素は一種のポリフェノールで「ナスニン」と呼ばれています。
これは血をサラサラにしてコレステロール値を下げる効果があり、メタボリック症候群や成人病に悩む人は年中ナスを多く食することをお勧めします。
私が好きなのは「ワサビナス」や「カラシナス」で、ワサビやカラシを糠や酒粕で漬けたもの、最近では業務用にも作られており、居酒屋や小料理屋で年中食べています。
悪酔いもしないし身体を冷やすことも無く、塩分も控えめで実に美味しいんです。
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