大自然の中で暮らすということは大自然に生息する植物や動物との触れ合いも必ず付いてきます、動物では野鳥やカナヘビなどは当たり前ですが昆虫類も多数遭遇します、蟻や蚊に始まり蜂にバッタ類と子供の頃に草原や山で遊んでいた時のことを思い出します、もう見ることも無いだろうと思っていたキリギリスやトノサマバッタとの遭遇は興奮すら覚えました。
毎回お手伝いで参加する女性陣も昨年はカナヘビや蜂にかなりビビッていましたが今では慣れたのか平然としています、ただ蚊とブユだけは受け入れられないようです、今春も早々に蚊とブユの洗礼を受け意気消沈気味になっていました、私はというと子供の頃にいろいろな動物を飼っていましたのでどんな昆虫や爬虫類などの生き物が生息しているのか興味津々です、植物と同様にこの地に生息する動物も記録していきたいと思います。
ネットで調べてみるとこの地には意外にも絶滅危惧種の昆虫類が多いようで是非とも実際に見てみたいと思っています、この地に住むようになったらあちこちの山へ散歩がてらに探索したいと考えています、またビオトープを庭に造ろうと考えているので各種の爬虫類や昆虫類が生息していることは実にありがたいと思うのです、何故なら庭に池を作るだけでビオトープが完成してしまうからです、ちなみにビオトープとは自然の中にある池や沼などの水中と陸上の動植物の小さな空間を指しています。
東京でビオトープを行おうとすれば大きな水槽などで閉じた空間を創り人工的な池や自然を創り、そこにメダカや昆虫類を買ってきて放さないといけないのです、私はいつか自然の中で自宅の庭にビオトープを創りたいと思っていたのでまさに本丸はぴったりの空間なわけです、いままではここに生息する野草を気にしていましたがこれからは昆虫類にも注目することにしましょう。
このところ梅の話ばかりになってしまうのですが、結局今年は硬い若い青梅から完熟した梅まで計5回に渡り約80kg収穫しました、4回めと5回めだけで40kgで1日おいての収穫となり洗ったり加工したりの処理に2人がかりで2日もかかってしまいました。
完熟梅は生食でも食べられる希少な存在ですが日持ちがせず1日か2日で傷んで食べられなくなってしまいます、その意味で若い青梅のように1週間も放置できません、それでも買うことができない貴重な完熟梅を生食したり加工して長期保存可能にできたことは今後の良い経験となるでしょう。
若い青梅は種が未熟なので塩漬けにしたりピクルスにすると種を取らずに丸ごと食べることができるのでおつまみなどには最適です、また抗酸化や抗菌作用が優れているのでアンチエイジングのサプリになったり糠床のカビ防止などにも有益に使えます、更には若い青梅の梅酒が本当にさっぱりしていて美味いのです。
完熟梅は天然の海塩で漬けると柔らかいまろやかな味の梅漬けができます、買うと1粒100円ほどしますが毎年自家製を造れるのはうれしい限りです、しかも無農薬且つ防腐剤も入っていませんから安心してご飯のおかずに焼酎割に使えます。
梅を使った加工食もいろいろ造りました、梅酒・梅の塩漬け・梅ペースト・梅ジャムにシソを使った練り梅は絶品でした、今後こういったレシピなども研究していきたいと思います、中国では梅は長寿の薬として定着しています、なるほど調べれば調べるほど効能が素晴らしいです、梅で健康に長生き出来たら本当に素晴らしいことだと思います。
昨年はオフィスにある休耕畑を利用して実験的にサツマイモを植えて放置栽培してみました、これが意外や上手くいったので今年は本格的に自然農の研究を始めています、オフィスの畑の中に人口畝を意図した自然木の枠で作ったレイズドベッドを設置しジャガイモ・プチトマト・長ナスなどを植えました、また少し肌寒さが残る3月中旬にもかかわらず畑の真ん中にカボチャも4株植えました。
先日ジャガイモの葉が枯れており収穫のサインが発生していました、まさかと思ったのですが何と通常の半分以下の期間で思いのほかたくさんのジャガイモを収穫することができました、いろいろ調べて独学で編み出したレイズドベッドを使った自然農が大成功を収めたのです。
また本丸の畑には時期をずらしてのカボチャ4株に加えて唐辛子4種8株に水ナス4株を植えました、加えて水耕栽培の実験で余っていた10種ほどの種を適当に撒いておきました、自然農は育った野菜から種がこぼれ落ちで翌年自然に芽が吹いてくることを理想としています、その意味で人間が手厚く世話をしては意味が無いのです。
そういう意味では勝手にここに定着する野菜は何かを見極めるヒントになればと考えていろいろな種類の野菜の種を撒いたのです、2週間後の結果はほぼすべての野菜の芽が吹き順調に育っていますが一番定着すると思っていたルッコラが元気がなく意外な結果でした。
ルッコラは元々は野草です、なので一番放置栽培に向くと考えたのですが現在売られているルッコラの種は人工的に改良された野草そのもののルッコラとはだいぶ違っているようです、新芽は全て虫にやられて見るも無残な姿になっていました、まあこれも全てが実験です、いろいろな実験と結果を通してこの本丸の地に最適な自然農を生み出していきたいと思います。
植物育成道楽は社会人になってから観葉植物に始まりアクアリウムでの水草育成など各種やってきました、また最近では盆栽樹木に野菜などあらゆる植物育成を経験してきました、そこでやってないものが果樹だったのですが本丸を手に入れてからというもの果樹園をどうにかしないといけないと思うようになり自然に果樹の知識を得るようになりました。
今では果樹園にありとあらゆる果樹を新たに植え、東京のラボではベランダでレモンやフェイジョアなど寒地では栽培が難しい果樹を育ててノウハウを得ています、観葉植物や野菜などはコツを掴めば失敗はほぼ無いのですが果樹は別物です、木を育てるのと美味しい実を採るという成長サイクルと収穫サイクルを意識しないといけません、そしてこの木を育てるのと美味しい実を採るときの水やりも肥料のタイミングも大きく異なるのです。
例えば家庭菜園で果樹を育てている人は多いと思いますが採れた実は果樹農家さんのものと比べて大きさも味も大きく異なります、路地に果樹を植えれば放置しても実を収穫することは一応は可能です、でも私は実が採れたということだけでは愉しくないのです、せっかく育てるのだったらその果樹の持つ価値を最大限に引き出してあげたいと思うのです。
美味しい実が採れる果樹を育てるには放置ではダメです、まず剪定がすごく重要だということが解りました、冬と夏に剪定するのですがそれぞれ意味が異なります、冬は樹形を整え新しい枝が出るのを邪魔しないように古い枝を落とし、夏は美味しい実が採れるように邪魔な枝や実を若いうちに厳選し余計な実は落とす必要があります、そして果樹によっては新しい枝にしか花を咲かせないものもあります、したがって果樹ごとにノウハウを得なくてはいけないのです。
最も肝要なのが果樹の多くは単独では実を付けないという他家受粉樹木になります、したがってリンゴの苗を買ってきて植えても何年経っても実が付かないということが起きます、また開花時期や時間帯が異なるので受粉苗を用意する場合でも相性を調べないと上手く受粉しません、私はリンゴ・クラブアップル・サクランボ・ブルーベリー・オリーブなどどれも相性を調べて3種以上購入して植えました、結局当初予算を組んでいたときよりも倍以上に苗代が嵩んでしまいました。
これらを一気に何種類も並行で植えて育てていると時々頭が混乱するような状況に陥るのですが解決した時の喜びはひとしおです、果樹は深いです、オーディオの愉音を求めたり素材の味を引き出す料理などとすごく似ている気がします、オーディオも料理もそして果樹も感性ではなく知識とテクニックが重要なのです、それを習得したうえでの感性の世界だと思うのです、だから果樹道楽は面白いのです。
オフィスと本丸を手に入れたこの地でどんな愉しみごとを行おうかと日々思考しています、そんな中で生まれたのが農地を取得する目的で創設した農業法人を使った各種のアイデアでした、この農業法人でどんなことをやっていくのかを考えると本当にワクワクして眠れません。
そんな折に早くも隣接する農地の購入計画が進みだそうとしています、仲介の不動産屋から本丸のときと同様に計画書を出してほしいと依頼が来ました、隣接農地を取得すると現在の農地は50%増えいろいろなことができそうです、現在計画しているのはここにビニールハウスを創設したいと思っているのです。
この地は果樹の複数カテゴリで日本一の生産量を誇ります、そんな果樹の聖地で行うとすればやはり果樹が最も適していると思います、何故なら果樹生産のノウハウを持った生産者がたくさんいるからです、何を行うにも一人では限界があります、いろいろな意味で協力を仰がなくてはならないのです。
そしてこの地で数年前から栽培実験が開始されたのが国産レモンです、レモンといえば地中海原産ですから温暖な気候が求められます、しかしこの地はレモン栽培の北限とされる関東エリアに比べ年間平均気温はマイナス5度以上で関東エリアでも難しいと言われるレモン栽培は結構ハードルが高いのです。
そこでこの地が採用したレモンがリスボンレモンと日向夏(夏みかん)をかけ合わせて冬季に冷え込む気候でも栽培できるようにした璃の香(りのか)という品種です、ただこの璃の香(りのか)は大きくて甘いのですがレモン特有の酸味と香りが薄いのが難点です。
そこで私はこの地で本来のレモンらしい風味のリスボンレモンそのものの栽培に挑戦したいと思っているのです、その意味で露天栽培ではなくビニールハウスを使った温室栽培をと考えています、その実験などを行うために本丸の果樹園を増設したいと考えているのです。
またレモンを栽培して売るのではなく、この地の環境でも育つリスボンレモンの育成法を研究し栽培ノウハウを得て環境適合させた苗を販売したいと考えているのです、出来るかどうかは問題ではないのです、それを本丸のあるこの地で挑戦することに意味があると思うのです。