安住の地にオフィスを決めた昨年春からガーデニングや自然農の実験など四季を通してこの地で各種作業を行うようになりました、最も過酷だったのは40度近い猛暑日に朝7時からほとんど休み無しに夜の7時まで室外で樹木の手入れや収穫などを行ったことです。
そんなことを繰り返しているうちに身体の各種スペックが向上してきたことを実感しています、まずは耐暑性です、これは格段に向上しました、35度を超える日も水さえ飲んでいれば元気に過ごせます、2年前までは30度を超えるあたりから身体の内部が核反応しているかのように熱く感じたのですが今では普通に過ごせます。
また逆に耐寒性も向上しています、東京の真冬はほぼマイナスになることは無いので薄手のコートで充分です、元々寒さには強かったのですが更にステップアップしたように感じます、この耐暑&耐寒性向上と関連しているのかは解りませんが平常での体温が36度8分と2年前に比べてコンマ3度も上がっています。
また全身の筋力がかなり上がりました、そのせいなのか重いものを持ち上げるときに肘に負荷がかかりすぎて肘関節を痛めてしまいました、ただこれも寛解すると一気に上半身の筋力がパワーアップするでしょう、脚力も30分以上早歩きしても疲れ知らずです。
「歩けなくなったら一気に老ける」と言われています、確かに歩くことと噛むことが老化防止になっているという実験結果があるように、ボケないためにも安住の地で暮らすようになったら毎日身体を鍛えるように散歩に加えて各種の作業を行っていきたいと思います。
日本の高齢化社会問題は叫ばれて久しいですが昨今は高齢者の犯罪や事件が多くなったのには驚きます、高齢者が高齢者を騙したり傷つけたり何とも嘆かわしいと思うばかりです、私が思うにやることが無くて暇な高齢者が増えたのも一因だと思うのです。
特に気になるニュースは別にお金に困っているわけでもないのに無銭飲食や万引きで捕まる一人暮らしの高齢者です、また最近よく目にするのが飲食店で他の客にちょっかい出したり口論したりする高齢者が増えてきたことです、この裏にいったいどんな理由があるのでしょう。
飲み仲間とも時々話題になるのですが共通した意見は「お金が有ってもやることが無い老人が増えた」ということです、そしてもう一つが「一緒に飲食したり話し合える友人知人が身の回りに居ない」のではないかということです、だからきっと世間に関わりあいたいのです、そしてここに自分がいて生きているという証が欲しいのではないでしょうか、そう考えると妙に腑に落ちるのです。
「お金が有って時間も有るけどやることが無い」って一番辛い老後ではないでしょうか、そこへいくと田舎では毎日が忙しくて他者に構っていられないほどです、農家でなくてもほぼ全世帯で庭や畑で果樹や野菜を育てています、人間相手でなくても植物であろうが動物であろうが何かの世話をしていたら本当に毎日が新たな心配事や作業があります、その合間で食事や洗濯などの生活のための作業があるのです、余計な事を考える暇もないのです。
やることが無いなら田舎に行って私のようにスローな老後を粛々と愉しめばいいのです、都会よりも生活費もかからないし他者に迷惑もかけずに済むと思うのです、でもきっと都会にしがみついている高齢者って寂しがり屋で喧嘩してでも他者と関わっていたい人なんじゃないかと思うのです、私は田舎で一人のんびりと生きたい派なのでまったく理解に苦しみますがそれが今の日本の最大の高齢者問題なのかもしれません。
先週も本丸の梅を収穫しました、今回で3度目の収穫ですが重さにしてこれまでの倍の約20kgを収穫しました、3回分合わせて計40kgほど収穫しましたがこれでも本丸に毎年成る梅の量の20分の1以下です、本格的に徒長枝を剪定して管理したらいったいどれほどの梅が収穫できるのでしょうか。
それはそうと本丸のリノベーションをメインでやっていただく業者さんと時々電話で打ち合わせを行っているのですが、先週末に連絡したついでに梅がたくさん成っており次回は2週間後になるのでその前に落下してしまうと思い「物件に在る梅ですがよかったら自由に収穫して使ってください」と言ったら意外な返事が返ってきたのです。
ちょうど先週大工や電気設備士と現地で打ち合わせしている際に「こんなに大きくていい梅たくさんできているのにもったいないね、良い梅酒造れるよ」という話になり私に収穫していいか聞こうと思っていたところだと言うのです。
収穫できずに自然落果で土に返すくらいならみんなに食べていただいた方が余程有益ですので大歓迎な申し入れです、毎年こうやって時期になったらリノベーションで世話になった業者さんや近所の人に分けてあげたいと思います。
梅で広がる人の輪、どうしようと思っていた梅ですが意外にも有益に活用できそうです、昔から「人が集まるところに幸多し」と言います、こうやって広がる地元の輪ってすごく大事です、田舎暮らしで最も頼りになるのは近所の人たちなのですから、それぞれが持っているものを与え合って生きる、まさに私の理想の人間関係をこの地にも築けそうです。
梅の初収穫から2週間後の先月末に再度梅の収穫を行いました、今回は前回よりもだいぶ大きくなっており一般にスーパーなどで売られている大きさになっていました、今回もバケツ一杯約10Kgを収穫してきました、前回の記事で採れすぎる梅をどうしようかという話をしましたがいろいろ調べて大いに使えることが解ってきましたので今回は保存方法にチャレンジしてみました。
ところで梅はものすごいパワーを秘めていることが解りました、栄養素的にはクエン酸とビタミンEの豊富さが特筆すべき事項です、特にビタミンEは若返りの薬として中国や韓国では梅エキス入りジュースが市販されていて栄養ドリンクのように日常的に飲まれています、また鉄・カルシウム・カリウムなどのミネラル分が豊富で食べるサプリメントだと著名な栄養士がSNSで紹介していました。
ビタミンEは細胞膜が活性酸素により壊されるのを防ぎ、また壊された細胞膜を修復する効果があります、この効能に注目されアンチエイジングだけではなく癌予防薬としても大いに期待されています、またWHOの推奨量をみると年齢を増すごとに多くなっています、これらを考えると本丸の果樹園には10本以上も梅の木が生えており、毎年たくさんの実が採れるという事実は老後の安住の地として必然であったかのように結論付けられます。
さて大量に梅を消費する方法ですが梅ジャムや梅ペーストを造り置いて翌年まで利用するという方法です、梅は加熱するとあっという間にドロドロに溶けます、梅ペーストは蒸して潰すだけ、梅ジャムは若干の水と砂糖を加えて煮詰めるだけです、種を取り出してから加熱するよりも種ごと加熱して後から取り出す方が実際にやってみるとかなり楽です、またクエン酸とビタミンEの働きで冷蔵庫で半年以上、冷凍すれば1年以上は持つようです。
梅ペーストは酢と同じクエン酸が豊富ですので酢の代わりにオイルを加えるだけでサラダドレッシングになり、蒸し鶏や酢の物のタレとして調味料代わりになります、また餃子や唐揚げのタレに応用すると思いのほか美味しいようです、トンカツにレモンの代わりにかけるという手もあります、梅ジャムはトーストやヨーグルトと合わせて使えます、またそのままアンチエイジングのサプリメント代わりにお湯で溶かして飲んでも美味しいです。
毎年大量の梅が採れます、近くのスーパーでは生梅1Kgで消費税込みで2千円以上していました、1Kgなどほんの少しの量です、梅1本の木から雨や風で落下しなければ40Kg以上採れるそうです、なんか使い道が無く伐採しようと思っていた梅の老木ですが、現在の心境を素直に言うとお金の成る木のように思えてきたのはあまりにも都合良すぎるでしょうか。
理想郷本丸には梅の老木が10本以上あります、3月初旬に来た際に梅の花が満開でそれは見事な景色でした、前オーナーからはあまり実が付かないと言われていたので心配でしたが不安とは裏腹にいずれの木にもたくさんの梅の実が付きました、そこで5月連休明けに来た際にかなり早摘みですがまだ固い青梅を10kgほど初収穫しました。
私は固い青梅の方が熟れた梅よりも好きです、なんといってもこの固い青梅で造った梅酒は辛口で最高なのです、そしてカリカリ梅と一般に言われる塩漬けはおつまみ代わりにもなっていいのです、ということで東京に戻り初収穫した固い青梅を使って梅酒と塩梅とピクルスを造りました、塩梅は1週間ほど経ったら一部を糠床に入れて青梅の糠漬けも造れます、実は青梅を糠床に入れるとカビが生えないのです、青梅にはホルマリンの3,000倍にもなる殺菌効果があるのです、その意味では青梅は非常に使い勝手がいいのです。
本来梅は6月中旬くらいが収穫の最適期です、このころになると黄色くなって完熟します、完熟した梅は生食してもほとんど青酸化合物が消えているので安全に食せます、また売られているような柔らかい梅干しやコンポートが造れます、また梅ジャムや梅ペーストも造れます、梅ペーストはあまり知られてないのですが調味料として酢の代わりに使えサラダドレッシングで使うとさっぱりした風味で非常に美味いです、しかも天然なので安全ですしアンチエージングやデトックスなどの薬効成分も豊富です。
しかし予想以上の量が収穫できることが解り逆に悩ましくなります、というのは生産農家を行うつもりはなくあくまでも自家製の梅酒や塩梅を1年分作れればいいと思ってたのですが、この量だと身内みんなで分けても10年分ほどになります、今回も手の届く範囲だけで上の方は手つかずで大きな実がたくさん付いています、この大量に採れる梅を何か上手く使う方法はないだろうか、ここ最近はそんなことばかり考えています、ということである意味平和な日々を過ごしています。