
別館の壁はほとんどがクロス(壁紙)です。

前住人の方は室内で猫を飼っていたようで、数ヶ所に猫のひっかき傷があります。
改修初期は引っかかれている部分が隠れるように下半分を部分補修することでしたが、きれいに杉目板が張られていく母屋をみていた代表は、
「別館のクロスは全部変えよう!!」
と、突然、方針転換です。
部分補修の範囲をあれこれ検討していたところでしたが、白紙です。
慌てて、材木屋さんにクロスのサンプルを持ってきてもらい、リビングで代表にクロスのデザインの確認をします。
「木目!!」
代表のイメージはログハウスなのですから、当然です。
材木屋さんが代表に、
「天井はいかがいたしますか?」
と確認します。
「同じ!!」
即答です。
「え~~~!!  同じって、天井も木目ですか?」
「そうだよ!」
と代表は軽く回答。
「ほかの部屋は?」
「同じ!!」
材木屋さんは
「気持ちいい~~~!!!」
と、驚きとともに満面の笑み。
一般の方は、この部屋の壁紙は薄いブルー、こっちの部屋はピンク、あっちの部屋は花柄・・・。
と悩んだ挙句、小さいサンプルではわからないと言い出し、大きいサンプルを持ってきて、やっぱりこっちがいい、あっちがいい・・・。
実は、このクロスのデザイン決めはとても時間と労力がかかります。
さらに、天井はほとんど白になるのですが、この白も曲者でデザインがたくさんあります。
石のようなデザイン、少し立体感のあるデザイン、花柄のデザイン・・・。
また、悩んでしまい、最後には、
「お薦めはどれですか?」
「・・・」
そんなお客さんばかりなので、代表の
「壁も天井も床も全て同じデザインの木目!!」 で 瞬決
を目の当たりにした材木屋さんはとても気持ちがよかったようです。
  ※床を木目にしたのはサニタリーとトイレですが、クロスでは強度が弱いので、少し濃いめの木目のクッションフロアを張ります。
 
 
母屋の杉板壁は着々と張られていきます。
二間続きの押入れだった壁、その反対側の壁、茶室の壁・・・。

↑ 二間続きの押入れだった壁
押入れの天井もこの杉目板を張っています。

↑ 二間続きの反対側の壁

↑ 茶室の壁

↑ 茶室の窓側の壁
茶室は部屋の造りが複雑なので手間がかかります。
雰囲気が全く変わってきたので、早く床の養生を剥がして変貌した空間を見てみたい
と思いながら工事を見守ります。
 
 
クロスを張る前は、壁の不陸(ふりく)をなくす必要があります。
きれいな仕上がりにすることや張りやすくするための下準備です。
下地材の板と板の境目など小さな窪みでもクロスの表面に線が出てきてしまうので、パテで平らにします。

↑ 階段下収納

↑ 階段収納の枕棚撤去後
上記の写真のように凹んでいたり穴が開いていたりする部分は補修後、全てパテで埋めて平らにします。
もちろん、出っ張っている部分も削ったりして平らにしておきます。
今回の建物は、板壁にする部分も相当ありますが、クロスを張る部分の面積も相当あるので手間がかかります。
 
 

内装工事が着々と進んでいるところに外部のドア枠が・・・。
勝手口のドア交換決定後、サッシ屋さんはすぐに発注したようでいつでもドアを付けられる準備ができております。
外壁の洗浄や内装工事の進捗に合わせ、適時に設置していただきます。
 
 
母屋のトイレの便器撤去後、天井を見上げると、壁と一緒に天井も一部解体されています。
このような造りになっているのか・・・。

↑ トイレ側天井
トイレの脇は収納庫になっていて天井の高さが違い、なかなか複雑な構造になっています。

↑ 収納側天井と壁
改修後は一体的なオープンの物置スペースとするので、天井の納まりを工夫する必要があります。
  ・現在のトイレの天井高は低いので圧迫感がある。
  ・オープンな空間好みの代表なので、天井は高くしたい。
などを思いながら、今回の現場を仕切っている棟梁と材木屋さんと話していると、
「トイレ側の天井も解体してきれいに納めます」
とのことで、職人さんの技術に期待します。