2024年10月 2日 07:00
現代は情報氾濫時代です、起業しても自社の事業は手つかずで他者の情報に振り回されている経営者は少なくありません、その最大の理由が起業当初に考えていた事業が思いの外収益を生まないからに他なりません。
私の後輩も実はその一人で既に起業14年目になります、彼に会う度にお節介ながらも「まず自分の事業で汗を流せ」とアドバイスしています、何故なら常にいろいろな人からの話しに乗っては毎日忙しく動き回っています、その割にはほとんど収益にはならず別の人の話に乗ってしまいます。
私から見るとマイナススパイラルの罠にずっぽりとハマってしまっています、自分の事業は一体何なのかも解らなくなってしまっているのです、そして他者からもたらされる収益のほとんどが仲介手数料であり、それも貰えればまだ良い方でほとんどが業務終了と同時に取引をジャンプされてしまいます、それはそうです確固たる契約も行っていないのですから。
これでは経営者ではなくブローカーと呼ばれても仕方ありません、それでも自分だけの責任で行っているなら私は何も言いません、しかし多くは自分では解らない事業や職種の話しです、したがっていろいろな人に相談や支援をお願いして気付けばその人たちに多大な迷惑をかけてしまっているのです、私は彼の行動に関してそれが最も危惧するところなのです、そして何度か支援してあげたのですが過去一度も利益にならなかったという事実があります。
そこでこんな言葉を浴びせてしまいます、「自分の事業を興して汗をかいて稼げ、それができないならアルバイトしてでも稼いだ方が家族も周囲も幸せだ」と、自分勝手な夢を持つのはいいです、しかしそれによって他者に迷惑をかけるくらいなら潔く諦めて堅実な生きるための方法を選択するべきなのではないでしょうか、そして起業家とは名ばかりで実のところはブローカーである自分と真摯に向き合うべきだと思います。
ここ最近の起業家で彼のような生き方をしている人は決して少なくありません、事実この10年ほどの間に私の周囲にもたくさん寄ってきました、現在ではこういった自身の確固たる事業を持たずに常に単身でブローカー的に生きている人達とは一切の縁を断っています。
どんなに長く付き会ったところで、ビジネスには何のメリットも生まれない事が明確に解ったからに他なりません、起業したなら地に足を着けてオリジナルの事業を確立して勝負することです、それが出来ないなら法人経営者などと表示せず個人ブローカーを表示したほうが上手くいくと思います。