2023年11月21日 01:00
元来、人間の目は脳の機能によって近視眼的にできています、このため誰しも目の前の状況に対応することに全力を尽くしてしまい「気が付けば状況に流されていた」などということが起り得るのです。
目先の動きばかりを気にして大局観を欠いてしまえば大きな流れを捉え損ねて足元をすくわれてしまうのは至極当然のことです、「木を見て森を見ず」という諺どおり目の前の事象に囚われていては翻弄され大きな流れを見失ってしまいます。
主流ともいえる大きな流れを捉え損ねると間違った方向に流されているのにも気付かず取り返しのつかない致命傷を受けてしまいます、このような事態を防ぐためにも大局や大きな流れともいえる主流は常に把握している必要があります。
その一方で目の前で起こっている事実がこれからの主流を作ることもあります、森ばかり見て木を見ていないと上から俯瞰して見た時には美しい森に見えても木の根元の方では腐敗が進んでいるのを見落としてしまいます。
また木ばかり見て森を見ないと自分の周りでは異常が起こっていても森全体からすれば大したダメージではないことなどを見誤る可能性があります、木に張り付いて目の前を見る「虫の目」と上から森全体を俯瞰してみる「鳥の目」、ビジネスにはこのどちらも重要です。
つまり大局を捉えるためには状況に身をおいて今起こっている「事実」を捉える視点と、それら一つ一つを客観的に俯瞰して見渡すための両方の視点が必要なのです。
どちらが欠けても正確な状況把握はできません、この遠近の視点バランスをいかに保てるかこれが成功する人としない人との分かれ道ともなるのです。