2023年10月 5日 01:00
「利益=売上-コスト」というのは誰でも解る利益計算です、そこで経営者の多くは利益が出なくなると必ずとコスト削減を考えます、確かに売り上げが一定であればコストを下げれば利益は確保できます、しかし実際にはこうは上手くいきません。
企業のコストの多くは人件費・維持経費・活動経費です、したがってコスト削減すると事業もそれに伴って縮小を余儀なくされます、何故なら事業は人によって推進するからに他なりません。
他の人がやっていた事を経営者自らがやれば確かに人件費は減ります、では経営者が本来やるべきことは誰がやるのでしょうか、経営者の代わりはいないのです、経営者が事業に専念できなくては売り上げが下がって当たり前です。
無駄なコストを削減するのは常勝手段です、でも売り上げに係るコストの削減と経営者が事業に専念できなくなるコストの削減は絶対にしてはならないのです、ではどうするのか、それは売り上げを上げる方法を模索することです、そしてそれに必要なコストは逆に増やすことです。
企業を正常に成長させたいのであればコストダウンではなくコストアップなのです、そして経営者は事業推進に専念することが最重要です、それを可能にする為に必要な資金なら何としても得ればよいのです。
最後に経営の資金繰り感覚と家庭の家計簿感覚を混同してはいけません、この2つはまったく次元の異なる金銭感覚です、家計簿感覚とは決まった収入をどのように配分するかの引き算の世界です、対して資金繰りとは事を成すのに必要な資金をどう作るかの足し算の世界であり家計簿感覚とは180度思考が異なります、家計簿感覚でのコストダウンでは企業成長は望むべくもありません。