2023年10月 6日 01:00
孫子兵法軍争編
<原文>
故にその疾(はや)きこと風のごとく、その徐(しず)かなること林のごとく、侵掠(しんりゃく)すること火のごとく、動かざること山のごとく、知りがたきこと陰のごとく、動くこと雷霆(らいてい)のごとし、郷を掠(かす)むるは衆を分かち、地を廓(ひろ)むるは利を分かち、権を懸けて動く、迂直の計を先知する者は勝つ、これ軍争の法なり。
<訳文>
作戦行動とは、疾風のように俊敏に行動したかと思えば林のように静まり、猛火のごとく襲撃したかと思えば山のごとく微動だにしない、暗闇に身を隠したかと思えば雷のごとく暴れまわる、組織を大切にしなければ人は去り、強固にすれば利益を分かつ、根幹目的はぶらさず臨機応変に動く、状況判断にもとづいて直接間接に行動する、これが勝利の鉄則である。
ご存知、武田信玄の旗印である「風林火山」のヒントとなった孫子兵法の戦略です、武田信玄が取った作戦行動の基本であり、織田信長や豊臣秀吉など多くの武将も「勝利の鉄則」として学んだものです。
ビジネスも同様に一直線の単発行動では上手くいきません、複数の行動を臨機応変に反復して行動することが肝要です、そして陰陽の変化に注目して欲しいのです、表面上と水面下でのそれぞれの見せ方もまた重要な戦略です。
ビジネスもプライベートもいろいろなタイプな人と共存していかなくてはなりません、相手を知って行動を観察し、そしてその行動に見合った臨機応変な戦略が必要となります。