2022年8月24日 01:00
今回は、マーケティングの重要項目である「市場性」について説明します。
事業における市場性とは概ね市場規模を指しています、これを事業開始前に把握することが最も重要です。
これを、マーケティング論では「マーケティングリサーチ」と呼んでいます。
例えば1億円の市場に対して1億円の計画を策定しても意味がありませんし、1万人の市場に対して1万人が購入するという計画を策定しても同様に意味がありません。
まず、これから行おうとしている事業の市場規模を正確に知ることは、その後の営業方針や販売手法の仕組みそのものが変わってしまうほど重要な事項です。
市場規模を把握するには、現状の業界全体の売り上げと参加者数(購入者数)をできるだけ正確に把握することが重要です。
ここで参加者数が重要なのは一人でどのくらい買っている(使っている)のかを知ることが必要になるからです、更に重要なのは過去数年間の統計からトレンドカーブ(流れや法則)を読み未来を予測するということです。
例えば、「昨年は100億円規模で今年は150億円規模であるなら、来年は少なくても200億円規模にはなるはずである」というような未来予測です。
なぜなら過去に遡って事業を行うのでなく、あくまでも今から未来においてなのですから過去から導き出される「未来予測」が必須事項なのです。
もう一つ、当該の事業だけではなく周辺を含めた類似事業の規模も調査することがより正確に全体を把握することができます。
誰も行ったことのない新規事業であれば、ターゲットとなる予想利用者は下記のように求めることができます。
例えば、ハイティーン向け携帯電話のコンテンツ配信サービスの場合は。
1:年齢15~20歳*携帯電話利用率=ターゲット全体の参加者数(パイ)
2:1の数字*類似サービスの利用率=MAXの参加者数(楽観数字)
3:MAXの参加者数*30%(妥当数字)、*10%(弱気数字)
というように、ある程度の目標を定めることができます。
これに、利用料を掛け合わせれば年間の売り上げの目標が立てられます。
ただし、どれほどの期間をかけてその数字を達成させるかが重要となります、これも類似サービスの過去の統計から導くのが適切だと思います。
また、参考とするサービスが過去に無い場合は、全体のパイの1/100(1%)程度を当面のシェア目標に設定しておいて適時見直しをかけていくようにするのがよいでしょう。
統計というのは恐ろしく当たっているものなので無視できません、事業の開始前にしっかりとマーケティングリサーチしておくことをお勧めします。