2022年8月31日 01:00
「豊臣秀吉」、織田信長という比類無き志を持った本物の天下人に出会うまで今川義元・松平元康・松下之綱主君を変えてきた「落ちこぼれ」でした。
農家に生まれ学問も武芸も無い本物の「落ちこぼれ」人生の人が、如何にして天下を取ったのでしょうか。
歴史研究者の書籍によれば忍者説が有望視されています、忍者との接点を見抜いた信長が何かにつけては好んで登用したといいます。
しかし、竹中半兵衛や黒田官兵衛などの軍師の心を動かし家臣にするなどの偉業は忍者ということだけでは説明が付きません。
では秀吉の最大の武器は何でしょうか、それは「情」です。
秀吉は自分が優れた武芸など何も持っていないことを良く知っていました、だからそれぞれの分野に長けた人材を「情」によって自分の腹心に従えることを優先して行ったのです。
竹中重治(半兵衛)・蜂須賀小六・前野長康・黒田孝高(官兵衛)などが初期の頃から腹心になっています、そして加藤清正・福島正則等は幼少の頃から我が子のように「情」を注ぎ育て上げました。
「情」、それはどんな武器にも勝る最大の武器であり時代が変わっても変わりません、しかし使い所を間違えたり自身が未熟な場合は自身を傷つける「両刃の剣」でもあるのです。
「情」の使い方と使いどころ、これを極めたる者は大いなる人材を得て成功するに違いありません。
「情」は豊かな人間性に宿れば「美徳」、邪(よこしま)な人間性に宿れば「罪悪」と化す代物です、「情」とは陰陽共存する怖い存在でもあるのです。