ニンジンを室内で作れるか実験しました、結果はコツを掴めば何とか作れることが解りました、要は品種と室温次第ということになります。
実験でしたのでプランターではなく6号のプラスチック鉢を使い半水耕栽培で試みました、半水耕栽培は培養土を遣わずに無機質のバーミキュライトを使い液肥で育てます。
品種は長さ10Cmほどのミニニンジンを選びました、どちらかというと根の部分よりも葉を収穫するタイプのニンジンを採用しました。
窓辺に置くだけでしっかり成長しています
種まきから2ヶ月目の段階ですでに葉はサラダなどに使えます

種袋の裏に書いてある説明通りで種まきから3ヶ月目で10Cmの長さのニンジンが収穫できました
ニンジンは密栽培可能ですので直径18Cmの鉢で12本収穫することができました
同時進行で早摘みダイコンも栽培していました

種を撒いて1週間に1度くらい液肥を追加する程度の放置栽培でもしっかりニンジンが収穫できました、手間要らずですので忙しい人でもできると思います、ただし水切れを起こすとあっという間に萎れたように枯れてしまいますので毎日のチェックだけは欠かせません。
昨年の夏に韓国の漬物用に作られる小さなダイコンを品種改良した早摘みミニダイコンを水耕栽培しました、ダイコンやニンジンは根を締める土壌が無いと根が太く育ちません、そこでバーミキュライトを土代わりにして水耕栽培しました。
バーミキュライトやパーライトは鉱物を焼いて作られた物質で有機物は一切含まれていません、従ってハイドロカルチャーと同様に半水耕栽培(セミハイドロポニック)という方式になります。
水耕栽培中のミニダイコン
葉の大きさは普通のダイコンとほぼ一緒で見事です
水耕栽培ではサイズ感からミニダイコンが精一杯です

1辺12Cmの育苗用スリット鉢を使いました

種まきから2ヶ月後に初収穫
直径9Cmで長さが約15Cmと種の袋に書いてあったサイズよりも大きいものが収穫できました

種まきから3ヶ月後
形は各種ですが丸々太ったダイコンがたくさん収穫できました

水耕栽培のコツは光です、自然光だとここまで大きくなりません、やはりグローテントと植物育成用LEDのパワーはすごいです。
そしてこのミニダイコンは非常に辛いです、本当にびっくりするほど辛いです、長野県の名産品で青くて小さなワサビダイコンというのがあるのですが、大きさこそ小さいのですが非常に辛いです、そのワサビダイコンと同じくらいの辛さです、これ蕎麦におろして合わせるとめちゃくちゃ美味いのです。
液体肥料も不要で水だけで栽培可能な超簡単水耕栽培を実践しました、それはスプラウトニンニクです。
水にニンニク塊の下部を浸しておくだけで芽を出しどんどん葉が成長し1週間で収穫可能です、収穫したスプラウトニンニクは芽を出していないニンニクの数倍栄養価が高く糖度も高く大変美味しくなります、オリーブオイルでソテーするだけでおつまみに最高です。
100均で買ったプラ容器に水を張ってニンニク塊を浸すだけ
容器についてくる蓋の真ん中を切り取るとサイズ感もぴったりです

10日後でこんなに葉が伸びてきます
ただし室温が20度以上ないと発芽しないし伸びません
実験では25度以上あると成長が早いので夏場はエアコンをつけない部屋に置くといいです

オリーブオイルと塩でソテーしたものを試食しました
比較のためスプラウト化しないものと味比べ
スプラウトの方が甘くて味が濃厚です

水耕栽培キットを使うと水耕栽培を手軽にできますが栽培の量に限りがあるのと、1クールづつ全部セットして次の栽培を最初から開始する必要があり連続して栽培を行うことができません、したがって水耕栽培キットで常に野菜を収穫しようと思うと4セットほど必要となります。
そこで本格的に水耕栽培を行おうと思う人向けにナローバンドLEDの光を有効活用できるグローテントの使用をお薦めします、ただし設置場所に加えて作業場所も確保しようと思うと最低でも2畳ほどのスペースが必要ですのでスペースに余裕が無いとできません。
これを使うと半水耕栽培でニンジンやダイコンも水耕栽培できます、もっともこれを行うにはそれなりのノウハウが必要です。
葉野菜ならスポンジに種を植えて液体肥料に浸しておくだけで勝手に発芽し勝手に成長してくれます、あとは液体肥料の追加と収穫するだけでほぼ放置栽培できます。
各種の野菜をこれを使って栽培しました、順次それぞれのノウハウやコツを記事で紹介していきますので参考になれば幸いです。
ラボに所狭しと置かれたグローテント
思った以上にスペースを取られます。

グローテントの内部
植物育成用ナローバンドLEDを使った各種野菜を水耕栽培の放置栽培中
右は二十日ダイコンで左はルッコラ

二十日ダイコンはちょっと形は悪いけどしっかりカブになってます

水耕栽培を手軽に始められる水耕栽培キットが20年ほど前から市販されています、発売当時は10穴ほどで3万円もしたものが現在では12穴の装置で1万円以下でも購入することができます。
装置としては植物育成用LEDライトと根腐れ防止の水中ポンプが付いておりボタンで全て設定できますので操作は簡単です、ただし詳しい育成用の説明書は付いてないのでカット&トライで工夫しなくてはいけません。
手軽とは言うもののコツを掴むまでは立派な野菜を育てることは難しく最初はなかなか発芽しなかったり徒長してヒョロヒョロした野菜になってしまいます、何事も経験しながら学んでいくということでしょう。
コツを掴めば種を植えて2ヶ月目ごろから収穫でき毎週のように育てながら収穫できます、ただし楽しみながら野菜を育てるという気持ちであれば充分に機能しますが収穫を期待すると初期費用すら回収できずに期待外れに終わります。
種を植えて2ヶ月目の状況

3ヶ月目に入ると成長著しく毎日葉野菜が収穫できます

いろいろ実験してみましたが、上手くいく野菜はチンゲンサイ・ルッコラ・サンチュ・サラダ菜などが失敗が少ないと思います、意外やレタス類は上手く育ちません、勿論のこと葉野菜以外は栽培できません。
この他に液体肥料や交換用の専用スポンジなど思った以上に費用がかかります、育てて楽しみながら新鮮野菜を食べるという愉しみを味わうならよいのですが、野菜を安く手に入れたいという人であればお薦めできません。