2023年9月11日 08:00
ソニー創業者である盛田昭夫は、生涯を通して世界中の工場や営業所を専用ジェット機を使って自ら見て回っていました。
ホンダ創業者である本田宗一郎は、生涯を通して油だらけになって現場の技術者と共にエンジン開発に情熱を注ぎました。
リーダーたる者は常に自分の五感を使って正確に情報収集に努めなくてはなりません、これはどんな業種であれどんな組織であってもです。
部下を信じるなというのではありません、言わせてもらえば部下を信じても部下の言葉は信じるに値しないのです。
これはどういう意味なのでしょうか、それは人によって同じものを見ても聞いても感性の違いで受け止め方や表現が変わってくるからです。
したがってそのまま言葉を聞いても実際のところと微妙に違うところがあるものです、その結果判断が微妙に異なることとなり、その微妙な判断の違いが大きな結果の差となることを知っているからなのです。
販売業の社長がディラーを回るのは当たり前、製造業の社長が工場を回るのは当たり前、コンサルタントや投資会社の社長がクライアントや投資先を回るのは当たり前なのです。
リーダーは自分の目で確かめ自分の肌感覚で判断していかなくてはならないのです、担当が例え役員であっても自らの最大の業務を他人に任せるべきではありません。
一度でもよいので自分の目でパートナーや顧客を確かめることが肝要です、頭だけで考えていたものと実際とは大きなギャップがあることに気付くでしょう。
リーダーは椅子に座ってお金を貰っている顧客に来てもらうなんてもっての外、どんな思想があろうがリーダーとしては失格です。
それでいて「営業とは」、「会社とは」、「リーダーとは」なんて言葉だけかっこつけて言われてもまったく無責任な発言であり説得力はありません。
多くは経験不足で未熟な若いリーダーほど大きな勘違いをして、「部下を信用してるから」と言い訳を作り外回りをしないものなのです。
「器が小さい」と見る人が見れば直ぐ解ります、だから本物志向の人はそういう会社やリーダーには寄っていかないのです。
寄ってくるのは同じような人種の人たちか世間を知らない人たちだけです、だから経営が上手くいかないのは至極当然の結果ということでしょう。