2023年9月 1日 08:00
何時の時代にも「強い」リーダーが求められます、「強い」とは「優秀」とは異なります、そこで「強い」リーダーとはどのような思考や行動が求められるのでしょうか。
私の頭には幾つかの「強い」リーダー像が浮かぶのですが、やはり第一に「天の時を待てる」という「強い」精神力を持っているか否かが重要です。
昔から「待つ身の辛さ」とはよく言ったものです、それほど「待つ」ことは忍耐力や自己抑制力に加えてぶれない覚悟が不可欠です。
また、「天の時」が来るまで自分や家族含めて、更には社員や協力パートナー達を何としても食いつなげなくてはなりません。
焦る気持ちを抑えての生活維持は資金集めも含め辛い日々の連続です、それをもじっと耐えきり「待つ」ということは相応の強靭な精神力がないとできません。
ほとんどの人は「時は金なり」と言うと、この「時」とはイコール「早期」と解釈してしまうのではないでしょうか?
そしてアイデアを思いついたら、とにかく他者より早くやらなければならないと思っているのではないでしょうか?
私の解釈での「時」とは速さだけではありません、速さに加えて遅さや停止を含めて「時」なのです、そしてもっと重要な「時」は「タイミング」です。
どんな良い商品でもサービスでも「タイミング」を見誤ったら何にも生みません、「時期尚早」、「時既に遅し」などとタイミングの重要性を示す言葉をよく使う割りにはその本質を判ってない人は多いように思います。
それにはまず自分をよく知ることです、会社であれば大会社なのかベンチャー企業なのか、それとも孤軍奮闘の個人事業主レベルなのか、そしてメイン事業の業界はどんなカテゴリかです。
例えば技術系ベンチャー企業であればどこよりも早く出しても大手企業が乗り出したら終わりです、その間に市場を開拓しただけで開拓した市場も利益も全てが大手企業が乗り出したとたんに持っていきます。
それなら逆に大手企業に技術や事業を提供して先にやらせたらどうでしょう、そして市場が膨れ上がった後に次世代の商品開発を行えばどうでしょう?
先を越されて当面の間は話題も先駆者利得もその大手企業が独占します、その悔しさをぐっと堪えて自分の順番(天の時)が来るのをじっと待つのです。
本当に自信のある技術や事業なら早かれ遅かれ何時かは華が咲きます、そしてそのとき「笑うのは自分だ」と信じて待つことが肝要です。
これが成功する「強い」リーダーの思考なのです、あくまでもリーダーは常に地に足をつけて堂々とした態度でいなくてはなりません、先を越されたとか他者が乗り出してきたなどは市場が大きくなのですから大いに喜ぶべきことではないでしょうか。
そのうえで自社は何をすればよいのか、じっくりと構えてその先を見た思考と行動をとっていただきたいと思います。