2023年7月19日 08:00
「1を聞いて10を知る」とよく言いますが、この本当の意味を理解しないと実践は難しいでしょう。
まず本当に1の情報を聞いて10の本質を理解できるものでしょうか?
答えはNoです。
しかし本当に可能であれば短時間で多くの情報や知識を得る武器になります、しかし通常では有り得ないことです。
ただ一つの例を出すと、麒麟(きりん)という架空の生物の説明で「顔は龍、身体は鹿、尻尾は牛、足と蹄は馬で全体に龍の燐を持ち肉に覆われた角を持つ動物」と言われれば殆どの人は想像によってある程度の全体像を得ることができます。
これは、皆さんが「龍」・「鹿」・「牛」・「馬」という動物についての知識を既に得ており、この説明を聞くまでもないからです。
さてこの場合、もしも上記の例に出した動物を全く知らなかったらどうなるでしょう?
おそらく、この数十倍の説明でも輪郭を得ることすら難しいものになります。
つまり、「1を聞いて10を知る」ことの本質とは「物事のファンダメンタルズ(基礎的事項)を多く得ることによって、初めての情報でも一部の情報を得て既に取得している知識から不足している情報を補填し全体像を構築し理解できる」能力をいうのです。
したがって、如何に多くのファンダメンタルズを身につけることが重要だということです。
私が常に門下生に「ファンダメンタルズを多く得ることが重要」と言うのは、本質的な意味として「1を聞いて10を知る」ことの推奨を指しているのです。
ある種の会話で判らない単語が沢山出てきたとしましょう。
このとき「判らないまま話だけを聞いて後で調べる」のか、「その場で直ぐに会話に参加でき更なる情報を得れる」のと、同じ時間の会話であればどちらが有効な時間を過ごせるかと問われれば答えは決まっています。
「1を聞いて10を知る」には多くの生きた知識を身につけることです、それも一つの大きなスキルとなるのです。
正しい情報を数多く身につける、これはあらゆることに有益に機能する大きな武器となります。