2023年7月 3日 08:00
ビジネスでは顧客や取引先、プライベートでは友人や恋愛相手、それらの間で真の相互信頼関係を築く過程には一定の共通点があるようです。
上手く信頼関係を築け、長期に渡って継続できている相手を改めて時系列的に考えてみたら見事な一致点があり、おおよそ以下の過程をたどるようです。
第一段階は「憧れ期」で、「あの企業をパートナーにできて良かった」とか、自分の理想に合った人や企業に対して憧れや期待感を膨らませる時期です、プライベートでは最も楽しいときです。
第二段階は「嫌悪期」で、理想の相手と仕事や付き合いが深まるにつれ今まででは知りえなかった側面や環境が見え隠れしてきます。
パートナーの周辺企業や真の実力、プライベートではその人の家族や友人関係、また問題が起きたときなどの非日常的な事項での考え方や行動などを知るようになります。
そしてそれらが自分が想定していた範囲を超えていると、本来なら何でもないことでも大きな障害と写るのです、これが嫌悪感に移行するのです。
第三段階は「許容期」で、嫌悪の部分の本質が理解できると今度は逆に急速に第一段階以上の親近感が発生します。
相手企業やその人の行動や思考を個性として認めたり、冷静に判断し相手に合わせた行動や思考を行えるようになります。
ここで最も私が強調したいのが、第2段階を得ずして経営統合や事業提携をしてしまった場合は、その後に第二段階を迎えると最悪の状況が生まれる可能性が高いということです。
逆説的に言うと、今まで上手く信頼関係を築けなかった場合の殆どが第一段階で最終的な結論を出してしまった場合です。
どんな人間でも生まれも育ちも違います、まして成長段階での経験の差など多くの相違点があるのが普通です。
また、成功したことがない人に多くみられるのが第二段階で常に引き返してしまうことです、このような人間関係に臆病な人は本当の信頼関係を築ける企業や人は皆無となるでしょう。
これは何もビジネスだけではありません、プライベートにも通ずるように思えてなりません。