2023年6月29日 08:00
ビジネスを考えるにあたり、重要なのは統計・ファンダメンタルズ(物事の原理原則)・人の心理(マインド)です。
これは株や為替などの経済的事項についても言えることで、「経済3原則」とも呼ばれています。
なかでも、「心理」(マインド)については最も重要且つ深い読みが入るので難しい事項です。
人の「心理」は研究すると実に面白いものです、例えば山での遭難事故も多くの場合に心理が大きく関与しています。
人は山で迷うと何故か無意識に下に向かって歩くのです、下りた地点が山に囲まれた谷であったらそこから抜け出すことは不可能に近くなります。
遭難したくなければ逆に登ることです、見通しが利く所でしっかりと降りる方向を確認すれば山深く入り込むことから回避できるのです。
船の転覆もそうです、傾いた方へみんなが移ってしまうのです、したがって転覆するのは当たり前なのです。
これは低い方が安全に海へ飛び込みやすいという心理からです。
冷静に考えたら高い方へ移れば傾きが直ることは誰にでも判ることなのに、パニック状態ではこのように通常では考えられない行動をとってしまうのです。
これを「群集心理」と呼びます、たった一人のパニック行動が周囲みんなに移ってしまうのです。
また、犯罪者は北(南半球では南)へ向かい逃げる、岐路でとっさに選ぶ道は右が多いなども心理的なものです。
これらは人間になる前からのDNAに仕組まれた生物の本能であると指摘する心理学者もいます。
これらの人の行動心理をしっかり理解した上でビジネスに生かすと、成功する確率がぐんと上がります。
例えば、待つ心理を応用した発売時期、天候や時間による商品入れ替え、進路(導線)による色や商材分けなど、同じ店舗で同じ商品なのに心理を取り入れただけで大幅な売り上げアップになった例は多々あります。
これからのビジネスは、人の行動心理を無視できない大きな要素となると言っても過言ではありません。