2023年5月15日 08:00
「こんなに親身になって考えているのにどうして解ってもらえないのだろう?」、こういうときの憤りや悔しさは厳しいものがあります。
でも、どうして同じ日本語で話しているのにこうも素直に伝わらないのでしょうか?
その答えは私が海外企業との交渉などを通じて明確に知ることができました、それは「言葉で伝えようとするから」です。
20代の頃から私は海外企業と仕事をしてきました、技術者として経営者として多くの国の人とビジネスを行ってきました。
その会話はお互い言語が違うため英語で話しても微妙なニュアンスが伝わりません、ですから相手の国の言葉をお互いに勉強し合います。
そして重要な事は相手の国の単語と「Yes、No」を並べて確認しあうことです、もう一つは物を使って説明することです。
言葉では伝えられない時は紙に書いたり指で示したり、それはもう言葉での会話でなくコントを行っている状況です。
同じ言語であれば10分で終わるのに1時間もかかります、でも最後は完全に理解でき心まで通じ合ったような凄く爽快な気分になります。
最初は「No、No」の連続です、でも次第に「OK」が増えていくのです、凍結した氷が解けていくように問題も解決しイライラ状態から徐々に心も和んできます。
伝わらないのは、「お互いに日本語で話してるんだから伝わるはずだ」という過信や甘えが何処かにあるのではないでしょうか?
したがって相手に本心を判ってもらえないと、「どうして解らないの」となるのではないでしょうか。
本当に伝えたいなら「言葉で話そうとせずに心で伝えよう」と考えることです、そうすれば言葉ではなく「姿勢や行動」に必ず出るはずです。
「心」には国境も無ければ言語もそこには不要です、世界共通の「感じる何か」を全員が持っているのですから。
「心」、それは世界共通のコモンランゲージ(共通言語)なのです。