2023年5月18日 08:00
今考えていること、そしてそれを基に行動していること、これはすべて表面意識がそうさせています、対して自分では一切意識しない思考が誰にでも備わっています。
これは無意識のうちに行動している時に、表面意識に変わって無意識なる領域から呼び出されて表面意識を制して行動します。
感情表現や条件反射行動はほとんどこの無意識の領域の思考が支配します、また「違和感」や「インスピレーション」などもこの領域での思考と考えられています。
この無意識なる意識は「インナーボイス」とも呼ばれています、「インナーボイス」とは「内なる声=心の声」という意味です。
この「インナーボイス」は意識させずに常に表面意識へ呼びかけています、しかし多くの行動では表面意識が優先され「インナーボイス」は表面上は無視されています。
「インナーボイス」は実に正直です、自分にとって都合良いことも悪いことも語りかけます、あなたの意識するしないに関わらずにです。
一方で表面意識は人間に備わった一つの「倫理回路」です、「インナーボイス」と表面意識との葛藤によって欲望にからげられた突発的行動などを抑制し自分自身を秩序ある人間として保身するのです。
しかし、逆にこの「倫理回路」は時として慎重すぎるくらいに臆病にさせたり、やる気を削いだり本来必要な行動を踏みとどまらせたりします。
「インナーボイス」、それは本当の自分なのかもしれません。
どんなに情けなくても醜いものであっても本当に自分が行動したいことを素直に表現しています、しかし表面意識によってずっと内なる世界へ閉じ込められているのです。
精神的ストレスを感じたら、いっそのこと「インナーボイス」を開放するのも一つの方法かもしれません。
本当の自分を無意識に閉じ込めて善い人を装って誤魔化して生きている、表面意識は妙な大義名分によって自分自身である「インナーボイス」を否定しています。
無理に閉じ込められた「インナーボイス」はその人の表情を変えることによって、または時々わけの分らない行動によって表面意識に対して必死に抵抗を示します。
弱い自分・未熟な自分・醜い自分・ずるい自分、でもそれも自分、素直に受け入れることは時として正常な思考を行うためには重要なリハビリなのです。
その意味で「現実逃避」は、正常に生きていくために脳が作り出した自己防衛反応なのかもしれません。