2022年11月26日 11:00
食品や美容など、あらゆる場面でオーガニックを掲げる商品が沢山あります。
オーガニックとは、有機栽培、有機農法とも言われます。
化学肥料や農薬を使わずに育てられた作物や畜産物、それらを使用した加工品に対して使われます。
しかしこの「オーガニック」、例えば野菜を例にとると「化学肥料や農薬を使わない有機栽培された野菜類」という認識だけでは間違ってはいないのですが正確には不十分なのです。
オーガニックとは、どのような商品のことなのでしょうか?
「オーガニック」は、日本語に直訳すると「有機」となりますが「オーガニック食品」となるとかなり厳密な内容になります。
オーガニックを名乗るには、様々な基準があります。
世界には300を超えるオーガニック認定機関がありその定義は団体ごとに異なっています。
これもまた混乱を招いている要因にもなっていますが、共通しているのはオーガニックとは環境負荷をより少なく、自然を大切にし、わたしたちの安全で健全な生活にも繋がる良い循環の考えを持っていることです。
各団体で共通している項目としては、以下のような内容になっています。
・3年以上農薬や化学肥料を使用していない農場で栽培収穫されたものを「オーガニック」と言う。
・「オーガニック」の条件をみたした原料で添加物を一切使わずに作られた加工食品。
・「オーガニック」の条件を満たした飼料によって飼育され、抗生物質、ホルモン剤を一切使用していない畜産物。
・栽培、収穫、加工、流通などすべての工程で認証機関などの第三者が厳しくチェックしパスしたもの。
という内容が一定基準として存在しています。
このため、農家が直販するときなどに無農薬有機栽培の野菜だからといって、「オーガニック」という言葉を簡単に使ってしまうと違法行為の対象になる可能性があるとされています。
日本では、農林水産省が1992年に有機農産物に関わる「青果物等特別表示ガイドライン」を定めました。
その後1996年にはこれを改正し、農薬や化学肥料を一切使わない「有機農作物」と、無農薬もしくは減農薬で栽培した「特別栽培農作物」の二つに分類しました。
しかし、これは違法表示などに関しても罰則規定がない形骸化されたものでした。
そこで2000年に改正JAS法が施行され、厳しい品質基準をもつ有機食品の検査認証制度が発足しました。
このように「オーガニック」は簡単には表示できないものとなりました。
検査認定を通していない無農薬・無化学肥料の野菜類は、「無農薬自然耕法による野菜」などと表示するのが無難かもしれません。
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