2025年7月 4日 07:00
28歳で起業した当時私はある起業家育成塾に入っていました、その師匠から言われた言葉が今でも忘れられません、それは「お前は名を売ろうとするなフルーツ(実)を採ることを優先しろ」というものでした、当時の塾生の中には早々に各業界で名を馳せていた人が多数いて師匠からは私が悔しい思いをしているのではないかと思われていたのでしょう、ただ私はまったく他者の活躍には興味が無くマイペースにIT技術の腕を磨いていました。
さてそんな一件があって以来何かにつけて他者を「名を売る人か実を採る人か」と見るようになってしまいました、昔から政治に経済に名を売る人は多数います、でもその人が人生成功者になるかどうかはまた別次元の話です、事実SNSで名を馳せた人が数年で破綻し海外逃亡を繰り返し隠れるように生活している例も多数あります。
ところで上場企業は日本に4,000社超ありますが一般に名前が知られている経営者は何人いるでしょう、ほとんどの人は銀行や有名ブランドの会社でさえ経営トップの名前を知らないのではないでしょうか、本当にビジネスで成功している人は名も顔も一般には知られていないものなのです、だからどこに行っても普通の人のように振舞えるのです。
そして「名を売る」のと「名を残す」のとは別次元のものです、「本業で成功して実を採りその後に名を残す」、これが本当の人生成功者なのではないかと思うのです、政治や経済の世界で名前だけが独り歩きしているような人もいます、注目されるのがきっと心地よい人なのだと思うのですが逆に失敗した時の人生リスクは知られていない人の数万倍大きいです、「名か実か」、最近の社会情勢を見ていてふと思い出した言葉です。