2021年1月12日 07:00
「理想郷」というと多くの人は概念として捉え具体的な形として捉えている人は極めて少ないと思います、私の「理想郷」とは昔から具体的な形あるものを指し逆に概念として捉えることはありません、この具体的なビジョンとして理想郷が常に頭の中でイメージするようになったきっかけは大学時代に遡ります、当時何かの雑誌で知った武者小路実篤が作った「新しき村」の記事があまりにも鮮烈で大きな衝撃を受けたことを忘れることができません。
武者小路実篤は「他者に頼らない個々人が自立した世界の創造」を旗印とした理想郷を目指して1918年に宮崎県児湯郡木城町に「新しき村」を開村しました、第二次世界大戦中は一家族になってしまいましたが何とか存続しその後ダム建設により現在の埼玉県に本拠地が移されました、移転後も当時の拠点は「日向新しき村」として本拠地と別れて存続しています。
現在埼玉県の本拠地の村内生活者数は13人で村外村民は約200人であり県から特別財団法人の認定を受けて農作物を収益源としています、この「新しき村」における理想のビジョンが「個々人が自立した社会」であり私はこれを将来ブロックチェーンを用いてインターネットの世界でも「バーチャル村」を実現してみたいと考えています、これが自立分散型社会(DAO)の実現です。
更に具体化した「理想郷」の姿が確立したきっかけは畑正憲(ムツゴロウ)が1972年に北海道に作った「ムツゴロウ動物王国」です、著書に魅かれて多くの若者が共同生活に参加しテレビでも大いに取り上げられていました、その後「ムツゴロウ動物王国」を東京にエンタテイメント化してオープンさせたのですがスポンサー企業が僅か数年で破綻し現在は本丸の北海道だけに存在しています。
「新しき村」や「ムツゴロウ動物王国」を知って半世紀、当時の鮮烈な記憶が今もなお消えることはなく具体的に思考するようになってきました、夢を馳せて半世紀は長くもあり短くも感じる奇妙な時間感覚です、この半世紀の間に何度となく実行に移しかけては頓挫してきた代物で残りの人生をかけてやりたいことなのかもしれません、他方30代から本業とは分けて行ってきた各種のサイドビジネスは点と点を繋いでいくと「理想郷」という一つの方向へ向かいます。
例えば私の理想郷にはハーブやスパイスを中心とした野菜を栽培する畑が広がっています、畑の脇には新鮮な卵を生んでくれる鶏が放し飼いにされています、味噌・醤油・酢にチーズやハムの熟成小屋に菌工房が隣接し脇では自然栽培されたエリンギなどのキノコ類が生えています、年中安定的に葉野菜が収穫できる水耕栽培実験小屋には水循環実験用のプールがありニジマスなどの淡水魚が水循環プールの中で養殖されています。
ロケーションはちょっと歩けば釣りにまた山に入れば野草や山菜採りが楽しめます、数人なら自然な幸と自前の新鮮な卵に魚、そして常に新鮮な野菜と熟成されたハム・パンチェッタ・納豆・チーズとお酒以外は買い物しなくても自給自足するには充分です。
またジャズと映画とカラオケを思いっきり愉しむためシアタールーム付きの合宿用ログハウスが別館として敷地内に在ります、ログハウスでは学問や健康などのカルチャースクールに道楽事のワークショップや塾の開催を合宿方式で行えます、更にはジャズと映画を愉しみ仲間とカラオケパーティもできます。
母家は情報配信基地を兼ねています、各種のサイトへの情報配信で自己年金の為の経済循環を起こします、若い世代の人を雇いデジタルマーケティングを実践を通して教えることでボケずにすみそうです、スタッフも大自然に触れ大いにリフレッシュできるでしょう。
老後にインターネット全盛時代を堪能できるという実に良い時代に生まれてきたのかもしれません、信頼できる大勢の事業パートナーと「他人の身内」の存在がいれば何処にいてもパソコンさえあれば託した全ての事業をリモートで把握し適切なアドバイスを行いながら経済循環を興せるのですから。
理想郷の実現は一人では不可能です、多くの事業パートナーと「他人の身内」の存在によって生活のための経済ベースが維持継続されてこそ道楽を憂いなく実現できるのです、生まれ落ちる自己年金で数人分の経済ベースは不安なく得られることでしょう、そして事業パートナーも「他人の身内」も一人で頑張るより本当にやりたい事ではるかに多くの収益を得ることでしょう。
理想郷は決してアイデアなどではありません、自身の知恵と労力で汗水たらして築き上げ具体的なリアルな人による永続的な経済循環を興すことがベースにあるのです、周囲の人が潤うことで結果的に自身にも回ってくるのです、まずはそれぞれが動ける時に他者に与えられるだけ与え動けなくなったら今度は他者から与えられる自己年金という権利を獲得することが重要です。
隠居後には何処に行っても自由勝手できる我が家のような拠点もまた国内外に多数存在するのでしょう、本拠地や各所の拠点で事業推進する者、国内外の各所で経済循環事業を推進する者、これらの家族含めてすべてが私の「理想郷」なのです、私の目指す理想郷は物理的な存在ではなく心置きなく好きなことを自由に行える環境そのものです、その為に必要な場所と設備と家族となる仲間を得ようとしているに過ぎません。