2023年6月 4日 08:00
昔から、日本人はデーターにうるさいと言われています。
家電や自動車と、カタログを取り寄せて機能や性能を比較しては買う製品を選ぶようです。
オーディオも多分にもれずで、スペックを云々する人が昔からいます。
これも一つの楽しみなので誰が何を言う事でもありませんが、オーディオのスペックって正直言って当てになりません。
例えばアンプの出力ワット数ですが、メーカーによって「定格出力」で表示しているメーカーと「最大出力」で表示されているメーカーが混在しています。
「最大出力」とは瞬間的な出力リミットであり、「定格出力」の1.5倍~2倍以上の値が実際に出ます。
事実、30W(ワット)の定格出力のアンプと、最大出力60Wのアンプと比較すると、30Wの定格出力のアンプの方が潜在的なパワーを感じる事もあります。
購入限度額を決めているなら、スペックよりも自分の好みに合うデザインを重視する事も重要なファクターだと思います。
何故なら、自分の部屋で使う物なのですから、愛着を感じるデザインを重視する方が余程精神的な安心感に繋がります。
どうしてこんなことを言えるのかと言うと、私は10年に一度くらいエントリークラス~ミドルクラスの同じ価格帯のアンプを複数買ってきては試してきているからです。
同じ年代の同じ価格帯ならば、メーカー独自の特別な仕様を除きほぼ実質的なスペックに大きな違いはありません。
勿論、好みの音と言うことになると大きな差が出ます。
そういう意味では、特にスピーカーは実際に音を聴いて確認する事が肝要です。
また、アンプに関してはエントリークラス~ミドルクラスであればどのメーカーでも同じ価格帯なら大きな差は出ませんから、デザイン重視と言っても過言ではないのです。
また、CDプレーヤーともなるとメーカーや価格帯など機種による音を正確に聞き分けられる人は殆どいません、機械で測定して初めて解る範囲でしかないのですから。
某雑誌で、いろいろな機種のブラインドテストというのをやった記事を読んだことがあります。
アマチュアどころかプロの評論家でさえ50万円のCDプレーヤーよりも5万円のエントリークラスのCDプレーヤーの方を高評価することなど珍しくないのです。
ジャズやロックを楽しむ人ならエントリークラスのCDプレーヤーの方が、繊細さこそ無いのですが低中音域がどっしりとパワーを感じるので好きな音色だと思います。
スペックに踊らされるよりも、オーディオは感性で買うことです。
ここがオーディオの難しいところでもあり、楽しいところでもあるのです。
オーディオは安かろうが高かろうが愛着を持って聴いて上げる事、これに尽きます。