斑入り白丁花の根上がり仕上げの盆栽です、根上がりというのは意図的に根を地上部から剥き出しにするように仕立てられた樹形です。
ミズゴケを芯にして根を巻き根の部分を筒の中で育て、徐々に根を剥き出すように掘っていき根を地上部に出すように仕立てます、写真のもので3年ほどかけて根を地上部に出るように育てています。
ちなみに、斑入りというのは葉に白や黄色の模様が入るものを指します、尚、園芸店で「白鳥花」として売られているのはこの白丁花です、読みから親しまれるように「白鳥」としたのでしょう。
可憐なラッパ上の花を付ける白丁花ですが、実は寿命が10年という樹木の中で最も短いのではないかと思えるほどに儚い命の樹木なのです、そしてほぼ石付や根上がり仕上げで期間を使いますので、買ってきて数年で枯れてしまいます、それを理解して買うとよいでしょう。
斑入り白丁花(根上がり)

☆創作ノート
・樹木 白丁花
・樹形 根上がり
・鉢 化粧丸鉢
低木庭木として用いられるシャリンバイを挿し木して盆栽にしたものを購入し育てています、まだ花は咲かせていませんが園芸種だと思いますので薄いピンクか赤のどちらかだと思います、梅のような花を咲かせます。
購入後剪定とハリガネを使って曲がりを入れています、松などの模様木仕立てのようにしてみましたがイマイチしっくりきません、この冬の選定でもう少し樹高を下げてみようと思います。
メタリックな葉が魅力なシャリンバイの盆栽(模様木)

☆創作ノート
・樹木 シャリンバイ
・樹形 模様木
・鉢 化粧丸鉢
ノイバラの株立ち盆栽です、親株もちゃんと付いていて面白いので衝動買いをしてしまいました、昨年の夏に購入し秋に葉が落ちたので冬に強剪定をしました。
今年の春に新芽が吹きなんと小さな花を咲かせました、ノイバラは山に自生するバラ科の植物でイバラの野生版でノイバラと命名されました、超小型のバラで盆栽にはぴったりなのです。
新芽が吹き小さな花を咲かせたノイバラ盆栽(株立ち)

購入当時の状態
株本にはシダ類のカタヒバが自生していました
これも含めての魅力的な盆栽です

☆創作ノート
・樹木 ノイバラ
・樹形 株立ち
・鉢 化粧楕円鉢
蝦夷松(エゾマツ)の自然樹形でのミニ盆栽です、自然な樹形になるように横枝や脇枝を透かし剪定しただけで樹形を強制的に作り上げていません。
蝦夷松は北海道に自生する松でトドマツとともに「北海道の木」に指定されています、種はできますが自然では種ではほとんど芽吹きせず倒木再生によって種を保存しています。
本盆栽は珍しい蝦夷松の実生で、実生2年苗を保険の意味で12鉢購入し1年育てた後に鉢上げしています、透かし剪定を施し2本植えのミニ盆栽にしてみました。
実生3年生蝦夷松(エゾマツ)のミニ盆栽(2本植え自然木)
海岸沿いに自生し曲がりながらも強風に耐える自然の姿を模しています

育成中の希少な実生2年生の蝦夷松
半数は植物育成に目覚めたスタッフに分けてあげました

☆創作ノート
・樹木 蝦夷松(エゾマツ)
・樹形 自然木
・鉢 素焼ミニ角鉢
私が盆栽にはまったきっかけとなった何とも言えない日本のワビサビを感じる樹木である糸魚川真柏、その糸魚川真柏の豆盆栽です。
豆盆栽とは概ね樹高が5Cm以下の極小サイズの盆栽を指し机の上などどこにも置けるので近年特に人気を博しています、本品は脇枝を挿し木して育てて3年ほどのものでかなり畳み込んで樹高4Cmと在り得ないまでの小ささにしています。
樹形は王道の「模様木(もようぎ)」で豆盆栽ながらも極めてダイナミックな樹形です、これだけ小さいにも関わらずしっかり樹形やジンやシャリなどの細工も施されています、本当にプロの仕上げは大いに参考になります。
本品は樹形を整えるための針金がまだ残っていますが、おそらく樹形は固まっていると思いますので近く外したいと思います。
糸魚川真柏-豆盆栽(模様木)

☆創作ノート
・樹木 糸魚川真柏
・樹形 模様木
・鉢 化粧豆丸鉢