2024年9月10日 07:00
業績不振など現状打開策を協議する目的により営業会議や役員会などを開催する場合に留意すべきポイントがあります、それは「平時と有事の時では有効な方法が異なる」ということを経営者は理解しなければなりません。
私はオブザバーとして業績改善を目的とした会議に呼ばれることがあります、ある企業の会議で意味が全く解らないまま終了してしまったことがあります、当然社員も幹部もどっと疲れきった顔でした、その会議とは3時間にも及ぶ社長の「精神論」だったのです、本来会議の目的は業績回復というテーマのはずでした、ところが自分の成功したときの話し営業とはこういう気持ちでやるものだなど聞いているだけで疲れてしまいました。
「精神論」は全然否定はしません、ただし業績回復とか企業の緊急的状況で話しをしても逆効果です、「精神論」は新人教育や決起大会などでの挨拶程度に留めるべきです、スポーツ業界でも「根性」だの「気合」ではなく医学的に基づいた筋力トレーニングなど個人に合った具体的練習方法を実践し、陸上であれば100分の1秒という単位で凌ぎを削っているのです。
有事の時の経営に必要なのは「具体的な数値目標と行動計画」、更にその前に事業計画や方針を全社員に公表することなのです、そこには一切の精神論は不要です、大切な企業の働き手である社員に不必要な精神的負担を強いるのは今の時代は遇の骨頂と言うしかありません。