2024年9月 4日 07:00
株などの投資の世界では買いのタイミングはそれほど重要ではありません、投資でしっかり利益を出している人は売りのタイミングが絶妙と言えます、上がりきる前の買いがまだ続いている間に売り逃げし、損が出れば瞬間に損切りし、下がりきったところで再度買いを入れるのです、経営にもこの手法はものの見事に合致します。
経営に投資は不可欠です、物を作るのは当然開発コストがかかります、サービスを構築するにも基礎を学ぶための費用投資や調査研究などの労働投資が必要になります、事業に対しての投資によって逆に経営状況が悪化することもあります、それは上手くいかなかった場合に引くに引けないという心理状況を作り出してしまうからです、投資の世界ではこれを「コンコルド錯誤」と言います。
事業投資に慣れている人であれば上手くいかなかった場合はそれまでの投資など無かったかのように事業を潔く廃止し素早く次の事業の立ち上げを行います、しかし事業投資を心得ていない人の場合は上手くいかなくてもそれまでのコストを回収するまでは引くに引けないと悪い状況を無理やり継続させ更なる散財を継続してしまうのです、気が付けば経営破綻に追い込まれれていることなど珍しいことではありません。
投資も経営も自身の事を冷静に観ることはできません、冷静に見れないからこそ一定の判断基準を設定して基準に従って撤退か継続かを冷静に判断する必要があるのです。
そしてもう一つ、自身の会社の経営状況を見事に教えてくれるのは実は第三者なのです、売れない理由も上手くいかない理由も実によく見えています、上手くビジネスを回す経営者は一歩下がって客観的に自身の事業を眺めることを忘れません、自分にその自信が無い人は冷静に観て判断できる人を顧問として雇うことです。