2024年8月22日 07:00
ティーザー(Teaser)とは「からかう」などを意味する英語ですが「じらす」という意味でも使われます、このティーザー作戦というのは顧客や取引先に対して「じらす」ことで有利に事を運ぶためのテクニックを言いますが同時に下手すると一発で信用を失いかねない「両刃の剣」的な方法と言えます、最終兵器として頭にだけ入れて置くということと相手がこれを使ってきた場合の回避方法を学ぶためにあえてここでお話ししておきましょう。
事業提携・業務提携・経営統合など企業対企業の交渉で最初は上手く進んでいるのですが話が具体的になればなるほど相手が慎重になることがあります、相手はこちらの魅力を十分に理解しており問題は経営陣の決断力か金額の問題くらいだと確信が持てるならある日の交渉を境にぴたっと連絡も情報開示も止めてしまいます、数ヶ月もこの状況が続けば相手はどう考えるでしょう?
「他に提携先を見つけたか、当社では魅力が無いと判断したか?」という不安にからげられます、そしてその不安が焦りとなりついに経営陣の判断を下す局面となります、相手から痺れを切らして連絡してきたときが絶好のチャンスです、この機を逃さず一気に契約まで進めてしまうのです、ただ、ここで相手から連絡してきたときに出し惜しみは絶対に逆効果です、更に待ってましたとばかりに喜んでもいけません、冷静に対処することが肝要です。
また連絡と情報開示を止めたとき担当者は「ハラハラ」してつい担当者同士で互いの内情を連絡しあったりしてしまいがちです、これはまったく意味が無いことになります、社内を徹底し一切の連絡も情報も止めなくてはなりません、交渉が進まずこちらが焦る前に相手を焦らすティーザー作戦は最後の勝負という時だけ使いましょう、決して乱用は禁物です。