2024年7月29日 07:00
トヨタ1000人、日産1500人、2008年のリーマンショックを受けて日本の自動車メーカ9社で計1万人以上のリストラが実施され同時に自動車各社の10%程度の減産計画も発表されました、しかし当時世界中の自動車メーカの状況を詳しく分析したボストン経済研究所の経済アナリストは経済誌で「10年後には世界の殆どの自動車が日本製になる」という記事を発表しました。
その最大の理由とは「財務的に余裕有る自動車メーカは日本だけで先行開発投資を今後行えるのは日本の自動車メーカしか見当たらない」というものでした、それから10年後には事実本格的な「エコカー」の誕生が望まれるようになりました、当時「エコカー」と言えば「ハイブリットカー」が主流でしたが世の流れは確実に完全なバッテリーだけの「高性能電気モーターカー」の時代が到来します。
自動車だけではありません、オートバイも既にバッテリーバイクが世界中で誕生しSF映画に誕生するようなスポークレスの未来スタイルで注目を集めています、「高性能電気モーターカー」ともなれば高性能バッテリーと小型軽量ハイパワーモーターが命です、その分野の最高技術を日本がほぼ独占保有しています。
例えば現在では電気モーターカーで世界を席巻しているテスラ社では既に400km/H以上の速度を出せるモーターカーを誕生させています、しかしバッテリーもモーターも日本製が多様されているのです、また今後は高性能バッテリーメーカーであるパナソニックやソニーなど大手家電メーカの自動車業界への参入も視野に入れなければなりません。
自動車は既にガソリンで動く時代ではないのです、急速充電を行えるガソリンスタンドならぬ充電スタンドも急ピッチで広まっていくのは明らかです、電動バスでは停留所での電磁式自動充電装置まで実用段階にあります、更には実用的な太陽電池との併用も実験段階に突入しています、まさに夢の環境型自動車が完成間近なのです。
自動車業界だけではありません、どの業界も現状を見て景況判断するのは早計で「この先に何が起きるのか?」を正確に読むことが肝要になります、通信インフラではインターネット全盛時代の次に来るのはどんな時代でしょうか、IT業界が金融業界をも飲み込もうとする新たなるエコシステム(経済秩序)が多数台頭してきています。
通貨の概念そのものが地球上に通貨誕生以来初めて問われることになります、それを受けて銀行各社は2年間で10~20%程度の人員削減を矢継ぎ早に発表し始めました、今後の金融界は確実に人材ではなくデジタル浸透率を評価される時代に入ります。
どんな業界でも先を読んで始動しているところが繁栄し生き残るのです、デジタルトランスフォーメーションの台頭は都市銀行と地方銀行の格差を益々乖離させていきます、今後デジタル化の優劣が金融界の評価基準になっていくのです、企業とは過去や今の状況を分析しても何にもなりません、常に5年・10年先の時代を読んだ戦略を立てて行動することが肝要です。
本物の機関投資家やベンチャーキャピタルは日本には皆無と言われていますが本当にそのとおりです、私が将来有望と思われるベンチャー企業を100社以上調べてみたら驚くことにその殆どで外資系ファンドがしっかり上位に入っており、日本の投資機関からの資本は皆無もしくは10位にも入っていなかったのです。
技術は日本、生産は東南アジア、投資は欧米という図式がより鮮明になってきたようです、つまり将来日本の技術が実用段階に入り躍進したとき、その裏で労せずしっかり儲けるのは欧米の投資家達なのです、そして今後はIoTやAIの台頭で企業価値観がこの数年で大きく変わってきます。
投資の世界では「ユニコーン企業」と呼ばれている今では名も知られていない企業が数年後には世界を制覇することになるなど夢の話ではなく過去を振り返れば現実に起こりえる事実なのです、2020年以降は確実に経済の地殻変動が進んでおり、あちこちの業界で噴火や大型地震が実際に起こっています、この中でどうすれば生き延び勝者となりえるのか、ビジネス嗅覚を磨いて成功する次世代ビジネスのレールに乗る、これしかありません。