2024年7月 4日 07:00
ビジネストラブルの際に相手との話し合いで絶対言ってはならない事があります、相手の支払い遅延などで「これ以上の遅延は当社も待ったなしの状況ですので遅延した日数の利子もしくは遅延損害金を頂くことになります」というような発言は控える方がよいでしょう。
また何らかの原因による納品遅延で「これ以上の納品遅延はキャンセルさせていただきこの間の損害は賠償金を頂きます」、というような発言も同様です、これらは契約書に記載されている事項であれば法的に見ても誰が見ても疑う余地もなく確かな正論です、しかしビジネス上のトラブルというのは起こるべくして起こる人間関係や相手企業の周辺取引先に起因する事項が多いのです。
それを契約事項を叩きつけても何の解決にもなりません、第三者的に考えると解りますが上記の発言は内容は正論てもその実は強要です、これでは解決どころが更に状況は厳しくなるばかりです、人間関係に起因するというのは認識や情報のすれ違いなどが最も多く、これは双方の責任であり一方的に支払い遅延などを責めても逆効果となるばかりです。
また相手企業の取引先の経済的問題では相手企業も被害者なのです、それを理解してあげなければなりません、それを勘案せずに一方的な要求は支払いも得られないまま取引停止となってしまう可能性もあります、それよりも相手が何故支払いや納品出来ないのかを正確に把握し、それを是正して解決法を探るほうが早期にしかも損失も無く解決します。
確かに正論は正論なのですがビジネスに重要なのは正論ではなく「選択した行動が正解か」という結果がどうであったかが最も重要な事項となるのです、結果が伴えば正解、伴わなくては例え正論であっても不正解なのです、ただしその相手との縁が切れても構わない、という状況のときは怯むことなく要求すべき事項を要求することが肝要です。
縁を切るのか切らないのかを自然の成り行きの中で相手に選択させる、これが最も奇麗な縁の切り方であり憂いを残しません、これは成功戦略の重要な一つです、相手に選択や決定させる、こちらは相手がどの選択や決定であっても損失しない策を事前に練っておけば慌てることもありません。