2024年6月24日 07:00
毎年のように終戦記念日を前後して日本と近隣諸国との間では複数同時多発的に各種の緊張が走ります、以前からこういう局面では必ず日本国民は政府の弱腰政策を嘆きます、しかし本当に日本の政府は後手後手で弱腰なのでしょうか?
例えば日本という国家を企業に例えると私個人的には極めて判断と行動が正しいと手放しで評価しています、それは何かと言えば、最も評価できない行動が「挑発に乗って感情的な行動を起こす」ということです、次に評価できないのが「何も言わない」ことです、その視点で観ると日本政府は冷静に世界に対して自国の正当性を表明し相手国には一貫とした態度を示しています、しかも挑発に乗った安易な行動は一切行っていません。
この意思表明と反撃を行わないという点で最も適切な判断と行動をとっていると評価できるのです、感情に任せた行動はどの場合でもその時はすっきりして良いかも知れませんが最も不幸な状況になります、そして犠牲になるのは常に国民なのです。
意思の表明と共にしばらく何もしない、つまり「無策の策」が最も相手にとってはボディブローのように時間が経てば経つほどに強烈に効いてきます、報復策として最良なのは厳しい経済制裁や世界世論を味方につけて何をするか予知できない状況を作り出すことです、行動を起こせば相手に手の内を見せることになり効果は限定的で酷い場合はゼロになります。
意思を伝えたら何もしない、これほど相手に強烈な処置はないのです、相手はある程度の結論が出るまでの長い時間をずっと自身の行動や言動を意識していなくてはなりません、そして何かを行う度に後悔の念が襲ってきます、弱腰政策と言われている日本の官僚政治は過去の実績を含めると極めて適切に戦略を練られていると言えます。
ストレートパンチには肩透かしで、怯んだすきにボディブローを複数回連発させる、こんな冷静なる対応はなかなか普通は執れるものではありません、日本の政策は弱腰どころか柳腰というのが正しいのかもしれません、柳はしなやかながら切ろうとしても力が流れて切れず武器に使えば強い鞭のようにも使えるのです、柳腰戦略は見事な大人の対応です、そして効果は絶大且つ確実なのです。