2024年5月22日 01:00
記憶に久しい一つの企業の本物の拘りを見た報道がありました、それはインスタントコーヒーのトップメーカーでありながら日本インスタントコーヒー協会などインスタントコーヒーに関する4つの全ての団体から離脱したネスカフェのブランド名で有名なネスレ日本株式会社(ネッスルジャパン)です。
ネスレの拘りは著名人を多用しての人気シリーズ化していた「違いが解る・・・」というゴールドブレンドのCMも打ち切りました、この裏にはネスレの企業としての一つの強い拘りが在ったのです、その拘りとは「ネスレの提供するコーヒー飲料は単なるインスタントコーヒーではない」という事実を徹底するためなのでした。
ゴールドブレンドのCMは確かにインスタントコーヒーをイメージしてしまいます、こういった「ネスカフェ=インスタントコーヒーメーカー」というイメージが先行するのを嫌ったのです、事実ネスレではこのごろオフィスや家庭用のドリップ式のレギューラーコーヒーやコーヒーメーカーに力を入れています、またインスタントコーヒーにしても他社には真似のできない独自の製法で名称もインスタントコーヒーではなく「レギュラーソリュブルコーヒー」と変えています。
スイスに本社を置くネスレはグローバル総合食品メーカーです、インスタントコーヒーはそのごく一部の事業に他なりません、その極一部の事業であっても独自路線でのインスタントコーヒー新文化を構築するという強い意志を感じずにはいられません、企業が拘るのであれば徹底した戦略を打ち出してほしいと思うのです、よく使われる「譲れない拘り」、そんな個人的な取るに足らない拘りなど経営者という立場であれば正直どうでもいいことなのです。